Project/Area Number |
61580162
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
代謝生物化学
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
近藤 洋一 群大, 内分泌研究所, 教授 (70008598)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
正 公枝 群馬大学, 内分泌研究所・物理化学, 教務員
井上 金治 群馬大学, 内分泌研究所・形態学, 助教授 (50091963)
近藤 壽彦 群馬大学, 内分泌研究所・物理化学, 助手 (10162108)
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Project Period (FY) |
1986
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1986)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1986: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | チログロブリン / 甲状腺ホルモン合成部位 / デヒドロアラニン / アミノ酸配列 / 免疫電子顕微鏡法 / モノクローナル抗体 / 甲状腺 / 培養細胞 |
Research Abstract |
甲状腺ホルモンの合成反応はチログロブリン(Tg)分子内で行なわれる。2残基のチロシン(アクセプター及びドナー)がそれぞれヨウ素化され、縮合反応により"アクセプター"はヨードチロニン(ホルモン)に"ドナー"はデヒドロアラニン(dAla)になる。最近、"アクセプター"チロシンのTg一次構造中の位置は推定されたが、本研究では、分子内でのホルモン合成反応の全体像を知る為に、1)"ドナー"チロシンのTg一次構造中の位置の特定、2)"アクセプター"チロシン残基の高次構造における位置の特定、3)"アクセプター"及び"ドナー"チロシンのヨウ素化及び縮合反応における特性、を調べ、次ぎの結果を得た。 1)"ドナー"チロシン残基から由来するdAla残基を含むペプチドを特異的にラベル後限定水解し、アフィニティーカラム上に捕捉精製した。アミノ酸組成の違いから、4種類のペプチドがdAlaを含むことが明らかとなった。アミノ酸配列を調べ、3種はサブユニットペプチドのN末端から900-1300番の位置に、1種はN端に含まれることが明らかとなった。2)Tgのホルモンを含む部分を認識するモノクロナール抗体でTgをラベルし、電子顕微鏡により観察した。それぞれ2個の抗体結合部位がTg分子の両端付近に、1-2個が中央部側面(サブユニットの結合部位付近)に見出された。3)培養甲状腺細胞を C-チロシンでラベルし、ホルモン合成の初期過程を調べた。ヨウ素化の程度が低くてもホルモン、特に【T_3】の生成率が著しく高く、"アクセプター","ドナー"チロシン残基はいずれもヨウ素化され易く、特に【T_3】となる部位はヨウ素化後ホルモンを生成し易いことが分かった。 1)、2)からTg分子内での"アクセプター"、"ドナー"チロシンの立体配置が推測でき、分子レベルで、ホルモン合成反応およびその調節機構を追求する基礎ができた。
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