Project/Area Number |
61580191
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Nuclear engineering
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
青木 正義 福井大, 工学部, 講師 (50020194)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西川 嗣雄 福井大学, 工学部, 助手 (50020235)
岡部 茂 福井大学, 工学部, 教授 (30090442)
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Project Period (FY) |
1986
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1986)
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Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 1986: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | エキソ電子放射 / 固体線量計 / 積分線量計 / 皮ふ線量測定 / 表面物性 |
Research Abstract |
1.エネルギーの異なる種々のβ線源(【^(63)Ni】,【^(147)Pm】,【^(204)T1】,【^(90)Sr】・【^(90)Y】)を用いて放射線感度の高いセラミックBeO試料(Thermalox995)にβ線照射した後、熱刺激によって放出されるエキソ電子放射を試べた結果、一定の入射β粒子数に対する放出エキソ電子数の比(エキソ電子効率)は平均β線エネルギーの増大と共に減少することを見出した。この減少の様子は試料表面層における電子の各エネルギーにおける阻止能の変化に対応している。また【^(63)Ni】より更にエネルギーの低い【^3H】のβ線を照射したが、この結果も電子の阻止能曲線に対応したものであった。 2.【^3H】より更に低いエネルギー領域を調べるため、真空中で0.2〜3.5kVで加速した単一エネルギーの電子線をAl板上に形成された【Al_2】【0_3】皮膜試料に照射した。この時のエキソ電子の放出効率は加速電圧の増加と共に次第に増加して約2.5kVで極大になり、それ以上では次第に減少した。これは、最初エキソ電子放出効率は入射電子エネルギーと共に増加するがエネルギー増大と共に電子が表面層より深く入射するため、深いところにdepositされたエネルギーはエキソ電子放出に寄与しなくなるためである。極大値を示す2.5kVに対応する電子の平均飛程より試料表面層の厚さは約1200【A!°】と推定される。別にZnO皮膜試料のX線照射実験を行ったが、これとほゞ同程度の値が得られた。 3.以上のようなエキソ電子放出と電子エネルギーのやゝ相反的な関係からエキソ電子線量計によって直ちにICRP勧告のいう皮ふ表面7mg/【cm^2】での吸収線量を測定することは困難である。しかし、エキソ電子線量計素子表面に種々の厚さの薄膜(0〜7mg/【cm^2】)を置いてβ線を照射した後エキソ電子を測定し、薄膜中で吸收されたエネルギーの総和より皮ふ表面7mg/【cm^2】に吸收された線量を算出することが可能であることが解った。目下この方法で表面線量測定の実験をすゝめている。
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