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¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 1986: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Research Abstract |
1.既有のパルス偏光解析装置の改造 ナノ秒蛍光光度計およびマイクロ秒燐光・吸収光度計の試料部を,配向試料を種々の角度で取付けられるよう改造した。筋線維の測定を念頭に,溶液中で試料角度を変えられるようなホルダーを製作した。また,パルス点灯キセノンランプの導入により,時間分解能を多少犠牲にして高精度偏光測定を可能にした。また,配向系の偏光測定においては,通常の90゜光学系と顕微鏡のインライン光学系が相補的なデータを与えるので,顕微鏡に可変視野の偏光測光系を取付けられるようにした。 2.配向系の偏光解消の解析理論 Wigner Rotation Matrixによる配向系の偏光解消の定式化を行なった。筋線維,生体膜など全体として軸対象な系における偏光解消を,何程かの局所座標系の畳み込み(例えばプローブ座標系,ミオシン頭部座標系,ミオシン線維軸座標系,筋線維軸笹標系など)で表わせた。これにより,適当なモデルに対応する偏光解消曲線を数値計算できる。積分により定常光励起データの解析も可能である。 3.筋線維中のミオシン頭部の運動の解析 ミオシン頭部を三重項プローブエオシンで標識し,筋原線維および筋線維を用いて運動状態および配向の解析を行なった。硬直状態ではミオシン頭部は全く動かず,その長軸は線維軸と約45゜の角をなすこと,ピロリン酸処理後の硬直状態ではこの角度が約50゜となること,弛緩状態ではミオシン頭部は大きく揺れ動くがある程度の配向は残ること,などがわかった。 4.紫膜の構造解析 バクテリオロドプシンのリジン41を蛍光色素で標識し,偏光蛍光エネルギー移動法により位置を決定した。
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