数学科教育における思考と言語・表記に関する総合的研究
Project/Area Number |
61580254
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
科学教育(含教育工学)
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
岩合 一男 広島大, 学校教育学部, 教授 (40036629)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩崎 秀樹 広島大学, 学校教育学部, 文部教官(助教授) (50116539)
岡田 よし雄 広島大学, 学校教育学部, 文部教官(教授) (70093739)
石田 忠男 広島大学, 教育学部, 文部教官(助教授) (90034818)
那須 俊夫 広島大学, 教育学部, 文部教官(教授) (90033026)
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Project Period (FY) |
1986
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1986)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1986: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 数学的表記 / 記号 / 言語 / 図式表現 / シンタックス / セマンチックス / 認知 / 定義 |
Research Abstract |
研究実施計画で中心的課題としたのは、1.心理学の表記への援用 2.言語学の表記への援用 3.数式など領域別にみた表記の研究 であった。本年度はそれぞれに対応して、1.では認知論的側面からの研究として、子供の認知と表記の理解の関連に留意し、今日特に重要視されているメタ認知の研究を加味したものと、メタファー研究を加味したものを取りあげた。メタ認知の一つのルーツが情報処理にあり、この側面が表記研究と特に深いつながりのあることがわかってきた。つまり、人間知能の実行・獲得・想起・一般化の各成分は、より高次のメタ成分により司どられているので、メタ成分が表記の認知と理解に果たす役割の大きいことを確かめることができた。2.では、代表者が広島大学博士課程大学院生の研究指導を通して、ソシュール,パースの記号論にメスを入れた。(発表は院生添田佳伸)ここではパースの記号分類が一般的記号分類としてはすぐれたものであるが、数学的表記研究において特に役立つ側面と残された課題とを明確にした。残された課題はモリス,カルナップらに引きつがれているので、その研究を次年度に行う予定である。3.では、数学的内容に重点をおいた数学教育内容学の立場からの研究,カリキュラム構成原理の立場からの研究,代数領域での表記の本質論と実践的研究,代数のシンタックス,幾何での定義などについての考察など各領域にわたる理論的具体的問題について既に発表し、あるいは発表する予定である。特に具体的研究成果の一部は協力者によって日米セミナーにおいて発表され、国際的評価を得ている。このように、表記の言語学,認知心理学などとの関連については既に着手できたが、現象学,情報処理心理学などとの関連については、まだほとんど未着手であることに気がついたので、この方面への着手を次年度以降に始める予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)