自然滞積粘土の原位置有効応力を解放しない特殊な3軸試験装置及び試験方法の開発
Project/Area Number |
61850093
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
基礎・土質工学
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
太田 秀樹 金沢大, 工学部, 教授 (80026187)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本田 隆 前田建設工業, 技術研究所
松本 樹典 金沢大学, 工学部, 助手 (10143877)
西田 義親 金沢大学, 工学部, 教授 (60019693)
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Project Period (FY) |
1986
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1986)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1986: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 3軸試験 / 原位置 / 有効応力 / すべり線 |
Research Abstract |
原位置有効応力保存式三軸試験装置に再圧密装置を付加し不撹乱粘土試料に対する実験の適用範囲を拡大することを目的として研究を行なった。上記の特殊な装置を用いて九谷粘土を対象とした一連の実験をとり行ない特にせん断中に発生するすべり線の発達が原位置有効応力状態の保存の程度とどのように関係しているかを調べた。その結果通常の1軸試験装置や3軸試験装置を用いて実験した場合に較べてすべり線の発生がきわめて一様になり、細かなすべり線がアミ目のように発達することが判った。またすべり面は通常考えられているような一枚の平面ではなくほぼ軸対称的に試料表面に分布しており、試料内部に向って数ミリの深さをもっていることが観察された。このことは一般に使われている安定解析法の基本的な前堤であるすべり線が実のところ想定されているほど単純ではなく将来再構築されるべきものであることを示しているといえよう。 再圧密装置自体は単純なものであるため特に問題なく実験をとり行なうことができたが、各種の不撹乱粘土に対する実験結果をつみ積ねることにより、たとえばKo値等の力学定数についての知見が畜積されてゆくものと考えられる。これまでに本研究で測定されたKo値や土の応力-ひずみ-強度関係は九谷粘土に限られているため原位置有効応力状態の各種力学特性への影響については今後の実験のつみ重ねが必要であろう。また再圧密装置や原位置有効応力保存式3軸試験装置自体の改良点など、より簡便な実験方法の確立を目的とした研究の必要性はあるが、原理的には特に問題点もみつからなかったため、本研究の所期の目的は達成されたといえよう。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)