感温金属および形状記憶合金を用いたハイパーサーミアシステムの開発
Project/Area Number |
61870062
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Urology
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
棚橋 善克 東北大, 医学部, 講師 (50108495)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古屋 泰文 東北大学, 工学部, 助手 (20133051)
星 宣次 東北大学, 医学部附属病院, 助手 (80107200)
|
Project Period (FY) |
1986
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1986)
|
Budget Amount *help |
¥9,800,000 (Direct Cost: ¥9,800,000)
Fiscal Year 1986: ¥9,800,000 (Direct Cost: ¥9,800,000)
|
Keywords | ハイパー・サーミア / 温熱療法 / 高周波誘導加熱 / 経皮的加温針打込 |
Research Abstract |
悪性腫瘍の治療法としてハイパー・サーミア(温熱療法)は、その効果の大きいこと,副作用の少ないこと等により、近年とくに注目されている方法である。しかし、これまで用いられてきた方法は、電磁波の直接作用により加温を行おうとするため、どうしても体表に近い所の温度上昇が著しく、身体内部の広い範囲を加温することには様々な制約があった。このようなことから、私たちは電磁波の間接的な利用法として、腫瘍内に金属を留置して外部より高周波磁界を付与することにより、必要な時に何度でも繰り返し加温できる方法を開発した。 ただし、この方法には(1)留置した金属と磁界の方向との相対関係により、金属周囲の加温範囲が異なってくる。(2)直線状の留置針は、長い時間の間に体内で移動してしまう可能性がある。(3)一本の針による加温範囲はせまいので、広い範囲を加温する必要のある場合には、多数の針を打ち込む必要がある、という問題点を有していた。そこで、形状記憶合金を加温とに用いる金属と組み合わせて用いることにより、これらの問題点を解決することを試みた。具体的には、(1)形状記憶合金に磁性体をメッキする方法、(2)形状記憶合金と磁性体とを張り合わせる方法、(3)形状記憶合金でできたワイヤーと磁性体でできたワイヤーとを撚り合わせる方法などにつき、検討を加えた。 その結果、(1)これらの方法により作られた複合材料を用いても十分に発熱がおこること、(2)とくに(3)の方法を用いた場合には、(1)直線状に変態させておけば、いわゆる手術によらず経皮的に組識内へ挿入可能とななる。(2)組織内への挿入角度に影響されることなく、発熱量がほぼ一定に得られる。(3)形状記憶合金を3次元的な曲線に記憶が戻るよう設計しておくことにより、一本の金属片による加温範囲が大幅に広がり、腫瘍全体をむらなく加温することが容易となるなどの成果が得られた。
|
Report
(1 results)
Research Products
(3 results)