静脈注射が可能なW/O/Wエマルジョンの開発とその薬物担体としての応用
Project/Area Number |
61870105
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
応用薬理学・医療系薬学
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
山口 貴司 浜松医科大学, 医学部, 講師 (00092362)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中島 光好 浜松医科大学, 医学部, 教授 (00092982)
吉村 敬三 浜松医科大学, 医学部, 教授 (40107826)
高橋 康之 明治乳業株式会社, 中央研究所, 研究員
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Project Period (FY) |
1986 – 1987
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1987)
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Budget Amount *help |
¥7,800,000 (Direct Cost: ¥7,800,000)
Fiscal Year 1987: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 1986: ¥6,400,000 (Direct Cost: ¥6,400,000)
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Keywords | ドラッグデリバリーシステム / DDS / エマルション / W / O / Wエマルション / リピッドマイクロスフェアー / ターゲッティング療法 / レシチン |
Research Abstract |
W/O/Wエマルションは、その薬物担体としての応用が期待されながらも生体に投与可能な剤型としての製造法は確立されていない。そこで今年度は静脈注射が可能となる条件として (1)生体に有害な界面活性剤や油脂を含まない (2)粒子径を可及的小さく均一化する (3)剤型としての安定性を持たせる という条件設定の許に、エマルションの製造法について研究を行った。油相としては大豆油、ゴマ油、オリーブ油、紅花油、綿実油、とうもろこし油、けし油、オレイン酸、パルミチン酸、リノール酸、オレイン酸エチル等について、また界面活性剤としては卵黄レシチン、大豆レシチンという安全性の確立したものと、ポリグリセリン縮合リシノレインならびにプルローニックF-68(ポロクサマー)を用いた。製造法としては当初は大豆油・卵黄レシチンのみの系で2段階乳化(超音波ホモジナイザー、ポリトロン、高圧ホモジナイザー)を試み、その可能性を確認した。しかし生成率ならびに封入率が低く、また粒子径の均一化の為の分離技術もむつかしく、将来の実用化には困難が予想された。オレイン酸エチルは製造法上最も容易な油脂であったが、W/O/Wエマルションを静注した段階で、肺塞栓(粒子は0.3μ平均と小さいにもかかわらず)を併発することが判明した。他の植物油とレシチンのみの系で2重乳化を試みたが、大豆油と大同小異であった。従って、レシチンのみでの乳化法は困難と判断し、ポリグリセリン縮合リシノレインとレシチン、更に親水性の界面活性剤としてポロクサマー(0.01〜0.5vol%)を使用する系で、一応静脈注射が可能な条件を満たす乳化法が判明しつつあり、現在は超音波で一次乳化 高圧ホモジナイザーで2次乳化を行っている。試験的にこれらの内水相に塩酸ドーパミン、アドリアシンを封入して、薬物動態研究ならびに実験腫瘍VX-2を用いたターゲッティング療法を検討中である。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)