Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
寺田 雅昭 国立がんセンター研究所, 部長 (10124421)
鎌田 七男 広島大学, 原医研, 教授 (00034629)
小高 健 東京大学, 医科研, 教授 (00012691)
三浦 恭定 自治医大, 医学部(病), 教授 (60048965)
内野 治人 京都大学, 医学部(病), 教授 (40034615)
|
Budget Amount *help |
¥7,700,000 (Direct Cost: ¥7,700,000)
Fiscal Year 1987: ¥7,700,000 (Direct Cost: ¥7,700,000)
|
Research Abstract |
ヒトの急性白血病,慢性白血病,リンパ腫における染色体異常と癌遺伝子の関係を多面的に解析し,ヒト白血病の発症機構に対する分子遺伝学的アプローチから診断,治療への応用を試ることを目的として以下の研究を行った. 1, 慢性骨髄性白血病(CML)の急性転化時の単一コロニーの分析を行い,大部分が付加的染色体異常を持ち,コロニー中に赤芽球,巨核球,好酸球,好塩基球,好中球,マクロファージ等が観察され,CML急性転化時に出現するクローンは,多能性幹細胞から生ずることが証明された. 2, CMLの慢性期と急性転化時の両時期においてbcr遺伝子の再構成バンドについて検索したところ,8例中6例では再構成バンドに変化を認めなかッたが,2例では両時期において再構成バンドに変化が見られた. 今後長期的ならびに頻回の観察が必要と思われた. 3, Ph^1陽性の急性リンパ性白血病においてbcr遺伝子の再構成について検討した. その結果,bcr遺伝子の再構成は均一ではなく,10才以下の症例ではbcr遺伝子の再構成は認められなかった. また,Ph^1陰性のCML6例中2例にはbcr遺伝子の再構成を認めたが,4例では再構成を認めなかった. 4.CMLにおけるbcrーablの組換えは,プローブを代えることにより,従来言われている90%という頻度よりも更に高くなる可能性が示された.
|