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¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 1987: ¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
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Research Abstract |
ポリアミン類の測定法として我々はキャピラリー電気泳動法を提案するものである. 内径50μm,長さ70〜100cmのキャピラリー管を泳動管に用いた. 注入は試科溶液をカラム先端につけ先端を一定時間持ち上げる方法にて行なった. 検出はオンカラム検出を行なった. 市販螢光検出器の光学系に工夫を加え高感度化した. 試料の前処理およびフォレスカアミンによる前誘導化について諸条件を検討し最適な条件を見いだした. この試料をキャピラリー電気泳動法にかけ,フリーポリアミン類を15分で非常にきれいに完全分離した. ポリアミン各成分は内部標準(6ーアミノーNーカプロン酸)より定量した. 検出感度は0,015μl注入して約50fmolの絶対感度が得られた. この方法を組織・尿・血液中のポリアミン類の定量に用いた. ポリアミンと癌,臨床,医学との関連についてはポリアミンのラジカル阻害効果が推察されるデーターが得られたこと,エンドトキシンショクにおけるポリアミン投与の効果が得られたこと,オルガンダメージにおけるポリアミンの挙動が分ったこと,またジアミンオキシダーゼの精製を行なったことなどがあげられ,医学とポリアミンとのかかわりは一層検討が進んだ. 本研究は第三年度になるが本年度の研究により (1)多量の試料が採取できるときは従来法と同一の感度が得られる (2)微量試料については本法は他方より格段にすぐれている (3)絶対感度は50fmolと非常に高感度が得られた (4)装置のメインテナンスが安い,カラムが容易に洗浄できるなど実用面ですぐれている 等の成果が得られた.
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