Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷口 俊一郎 九州大学, 生体防御医学研究所, 助手 (60117166)
月田 承一郎 東京都臨床医学総合研究所, 室長 (50155347)
関口 清俊 保健衛生大学, 医学部, 構師 (50187845)
江口 吾朗 岡崎国立共同研究機構, 基礎生物学研究所, 教授 (80022581)
広川 信隆 東京大学, 医学部, 教授 (20010085)
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Research Abstract |
竹市は, 細胞接着分子カドヘリン分子群のcDNAを分離し, カドヘリンが膜タンパク質であること, また, 類似の構造を持った遺伝子ファミリーを形成するものであることを明らかにした. さらに, カドヘリンcDNAをカドヘリン活性を持たないL細胞に導入し発現させることにより, L細胞がカドヘリン活性を獲得し強く集合するようになることを発見した. 月田は, 細胞結合装置の一つ接着帯について, ほぼ純粋と思われる分画を得ることに成功した. さらに, この分画から, 細胞膜裏打ち構造だけを特異的に抽出することにも成功し, その構成成分として10種類のポリペプチドを同定した. 広川は, 急速凍結ディープエッチ電子顕微鏡法により細胞骨格の分子構築を研究し, MAP1, MAP2およびTauについて微小管形成における構造上の役割を明らかにした. また, ビオチン化チュブリンを培養神経細胞へ微量注入し, 微小管形成における細胞内動態を明らかにした. 谷口は, マウスB16黒色腫におけるAXアクチンの減少と転移との相関を明らかにした. つぎに, このアクチンのcDNAをクローニングすることにより, βーアクチンとは独立の遺伝子であることを示唆した. また, vーfos遺伝子を3Y1細胞で強制的に発現させると, 転移能が増大することを明らかにした. 関口は, フィブロネクチンのアイソフォームの発現が, 細胞のがん化の際にどのような修飾を受けるかを調べ, ある肝がん細胞では特定のアイソフォームのフィブロネクチンmRNAが異常に多いことを明らかにした. 江口は, 色素細胞がレンズ細胞に分化転換する系において, ギャップ結合による細胞間連絡が完全に失われること, また, 分化転換によって, ギャップ結合タンパく質の分子種の転換が起こることを明らかにした. さらに, 色素細胞からのレンズ再生に相関して発現が変化する細胞表層分子を, モノクローナル抗体の作出を通じ発見した.
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