Budget Amount *help |
¥13,400,000 (Direct Cost: ¥13,400,000)
Fiscal Year 1987: ¥13,400,000 (Direct Cost: ¥13,400,000)
|
Research Abstract |
発癌の過程における癌遺伝子の活性化のさいの染色体変化の電要性が明らかになり,分子細胞学的研究が癌研究において重要な意義を持つようになった過去4年間に細胞遺伝学者を中心に手技の交換を試み,すでに幾つかのグープが遺伝子の染色体上のマッピングに成功している.各自,種々の腫瘍系で検討し, in situ分子雑種法により遺伝子の局在を調べた. すでに過半数の斑員がこの方法をマスターして遺伝子の染色体上の存在,挿入部位を明かにしたが,結果の概要は下の通りである. [杉山]K3D株のrDNAーabl,D5A1のHras転座と癌遺伝子活性化との関係を解明し, 遺伝子連結部の解析を実施した. [高木]Ph1+でのablにbcr転座のない例を示した.[及川]マウス形質細胞腫の組替型cーmycの発現に組織特異的制御機構のあることを細胞融合法で証明した.[中込]神経芽細胞腫の1pの劣性遺伝子解析を行ない陰性の結果を得た. また, Nーmycの増幅,構造異常を解析した. [大野]マウス形質細胞腫の非定型的転座でcーmycの12pのIg座への転座を認めた,[阿部]Ph1転座の細のbcr再構成,Ph1ー例のbcrを9q34に証明した.[押村]ヒトの各染色体を含むライブラリーを作成し, 11染色体の腫瘍抑制能を検討した.[古山]AT,XP繊維芽細胞にSV40をトランスフェクトさせたが,挿入部位は特定出来なかった[白石]B100m症候群細胞の継代による分化発現の変化を観察した.[植田]増殖因子の存在下の化学発癌物質の作用と癌遺伝子との関係を見た. 以上のように,癌遺伝子の発現に関する分子遺伝学的な研究が,各自の実験で進展し,in situ分子雑種法はほぼ,多くの班員の成功する技術になり,本研究班の目的はほぼたっせられつつある.
|