ペプチド性因子によるヒト白血病細胞の増殖阻害機構と分化誘導機構の解明に関する研究
Project/Area Number |
62015081
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Research Category |
Grant-in-Aid for Cancer Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
中谷 一泰 昭和大学, 薬学部, 助教授 (40053855)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 泰治 昭和大学, 薬学部, 教授 (70053759)
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Project Period (FY) |
1987
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1987)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1987: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | ペプチド性因子 / 白血病細胞 / 分化誘導 / ヒト白血病 / 分化誘導機構 / 増殖阻害機構 |
Research Abstract |
マウス白血病MI細胞から自然にマクロファージ様に分化した細胞は, 分子量約1300のペプチド性分化誘導因子を産生する. このペプチド制因子は, MI細胞には分化を誘導し, ヒトHL60細胞には増殖を阻害するが, 分化は誘導しない. このような作用の相違は, 白血病細胞の分化誘導には複数のサイトカインや低分子量の化合物の関与が必要である可能性を示唆する. そこでまず, どのようなサイトカインが白血病細胞の分化誘導に必要かを調べた. MI細胞は腫瘍壊死因子(TNF)を含むマウスの血清により非常に強く分化が誘導されるが, このように強い分化誘導を起こすにはTNFの他にインターロイキンIとインターフェロンβの相乗作用が必要であった. これらのサイトカインにさらにペプチド性因子を共存させると相加効果が見られた. HL60細胞では, TNFとインターフェロンγの共存により, 強い分化誘導作用が認められた. さらに, この他にペプチド性因子を共存させると, より強い分化誘導作用が認められた. 以上の結果より, サイトカインとペプチド性因子を併用すれば, 白血病細胞に対しより強い分化誘導効果を発現できることが示された. 最後に, 天然物由来の制癌剤として第一番目に必要なことは, 再現性よくその物質が調製できることであるが, ペプチド性因子はクローン化されたマクロファージ様細胞であるSIやMmA細胞からも産生されていることがわかった. したがって, これらの細胞の条件培地よりペプチド性因子を大量調製することが可能となった.
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)