降ひょうと下降流突風(ダウンバースト)による災害に関する研究
Project/Area Number |
62020005
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research in Natural Disasters
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
小元 敬男 大阪府立大学, 農学部, 教授 (60117992)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 晃三 東京大学, 海洋研究所, 助手 (20143547)
平田 尚美 千葉大学, 園芸学部, 教授 (30032080)
梶川 正弘 秋田大学, 教育学部, 教授 (20042319)
竹内 利雄 名古屋大学, 空電研究所, 助教授 (00023672)
吉野 正敏 筑波大学, 地球科学系, 教授 (60015956)
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Project Period (FY) |
1985 – 1987
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1987)
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Budget Amount *help |
¥7,400,000 (Direct Cost: ¥7,400,000)
Fiscal Year 1987: ¥7,400,000 (Direct Cost: ¥7,400,000)
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Keywords | 降ひょう / 突風 / 下降気流 / ダウンバースト / マイクロバースト / ひょう害 / 防災ネット / ひょう粒 |
Research Abstract |
本年度は6月2日〜20日の期間, 群馬県でレーダー, 降ひょう計, 風向風速計などによる特別観測を実施した. この期間, 雷雨の発生が異常に少なく, 良いデータと取れなかったが, 5月から3カ月間連続的に実施した降ひょう計による観測では, 弱いながら対象地域で4回降ひょうが記録された. 62年は全国的にも前2年に比べて規模・回数共ひょう害と突風災害の少なかった年であったが, 東京で7月25日と31日の激しい雷雨に伴ったダウンバーストにより死傷者がでた. この2事例について詳細な事例解析を行った. 25日には, 羽田空港の建設小屋が吹き飛ばされて死者がでたほか地上に待機中の航空機数機が被害を受けた. 31日の場合は, 突風によって横転したクレーン車によってやはり建設小屋が押しつぶされ死者がでた. 本年度は3ヶ年計画の最終年度に当たる. 成果の一部を以上に列記する (1)関東甲信地方の降ひょうに幾つか興味ある気候学的特徴が見出された. イ)1940年頃を境にひょう害発生頻度の年変化パターンが変わった. (吉野) ロ)大きなひょう粒は関東平野の北部に多く, その他ではあまり降らない. ハ)突風を伴う降ひょうは7月上旬に多く, 埼玉県の北部にとくに多い. (2)果樹のひょう害防止用ネットの網目の大きさは被害防止率とネットの遮光の影響の2点を考慮すると12mmが最適である. (平田) (3)下降流突風の乱れの成分は, 突風発生直後の方が十分時間が経過した時よりも高周波成分をより多く含んでいる. (丈字) (4)積乱雲の数値実験の結果次のことが分かった. (中村) イ)上層の湿度が低いほど強い下降流が生成される. ロ)積乱雲のタイプは上層の湿度分布と密接な関係がある. (5)関東地方のひょう粒のembryo(芽)には秋田県の場合に比較して凍結水滴起源のものが多い. (梶川)
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Report
(1 results)
Research Products
(8 results)