Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
飯田 芳男 成蹊大学, 工学部, 教授 (10054264)
北村 旦 大阪大学, 医学部, 教授 (50075032)
中馬 一郎 大阪大学, 医学部, 教授 (10028269)
原口 紘〓 東京大学, 理学部, 助教授 (70114618)
増子 昇 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (30010747)
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Budget Amount *help |
¥8,000,000 (Direct Cost: ¥8,000,000)
Fiscal Year 1987: ¥8,000,000 (Direct Cost: ¥8,000,000)
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Research Abstract |
環境科学に関する研究は極めて広範囲であるが, 実験科学的手法を必要とする研究課題においては, あらゆる環境物質に関する詳細, 微密な情報の取得が必要不可欠である. 本研究班は, 上記のような各環境物質情報を得るために, (1)誘導結合プラズマ(ICP)発光分析法, (2)分析電子顕微鏡(AEM)(3)ガスクロマトグラフ質量分析法(GC-MS), (4)サブミクロン二次イオン質量分析法(SIMS)など, 4種類の新しい計測法を開発, 整備するとともに, これらの装置を十分な管理下に置いて広く環境科学研究者の利用に供し, それぞれの研究の発展に寄与することを目的としている. (1)誘導結合プラズマ(ICP)発光分析法の水圏環境試料への応用として海水中の重金属の定量に関する研究を重点的に行った. (2)生物試料を用いて細胞内, 細胞間に沈着している金属元素分析を行う目的の研究課題にしたがい利用者を公募し, 運用委員会の採用決定にしたがい実施した. また利用者の便宜をはかるために, 「生物試料の分析電子顕微鏡使用文集」(改訂第七版)を発行した. (3)GC/MSについて今まで測定した代表的な環境汚染物質に対する最適なイオン化方法について検討し, その測定精度・検出下限などを明らかにした. (4)サブミクロンSIMSの走査型イオン顕微鏡ならびに高空間分解元素分布観察装置としての性能の向上に加え, 微粒子を対象とした定量分析法の確立に重点をおき研究を推進した. まづ本装置の高いスパッタエッチング能力を活用して, 直径2〜3μmの微粒子に対し, 粒子の一端から順次削り飛ばしながら粒子全体を分布すること(Shave-off法)により, SIMSにおいてしばし問題になる形状効果の影響を著しく低減することができ, 試料組成を正確に反映した信号強度を得ることが可能となった. また, ガラス標準試料微粒子をShave-off法により分析し, ガリウム一次イオンに対する各元素感度を求めた.
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