Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中田 好一 東京大学, 理学部, 助手 (80011740)
田村 真一 東北大学, 理学部, 助手 (60004371)
磯部 〓三 東京大学, 東京天文台, 助手 (20012867)
岡崎 彰 津田塾大学, 学芸学部, 助教授 (40152285)
辻 隆 東京大学, 東大天文台, 教授 (20011546)
定金 晃三 大阪教育大学, 教育学部, 助教授 (20110794)
門 正博 京都大学, 理学部, 教務補佐員
平田 龍幸 京都大学, 理学部, 助手 (60021797)
水谷 耕平 京都大学, 理学部, 教務補佐員
片坐 宏一 京都大学, 理学部, 教務補佐員 (70242097)
吉田 重臣 京都大学, 理学部, 教務補佐員 (30251416)
小倉 勝男 国学院大学, 文学部, 助教授 (30102099)
|
Research Abstract |
本調査研究は, 進化の各段階にある恒星の外周圏について, その構造と活動性に関する観測資料を得ることを目的とする. 特に, 前主系列星, 高温度星及び, 低温度星について外周圏の探査観測及び, 代表的恒星についての高分散分光観測を実施する. これらの観測により, 恒星外周圏と星の進化課程及び, 周辺の星間物質との相互作用についての総合的な知見を深めることが期待できる. 本年度は, 当初の研究計画に従って各分担者は, 海外の望遠鏡による観測の申込を行った. 観測プロポーサルの70%以上の11件が採択され, それぞれの観測を実施したが, 幸い, 各観測班とも観測条件に恵まれ, 本研究課題を遂行するに必要な観測データが得られた. データはすベて磁気テープ等に記録されており, その処理は各分担者が実施中である. 以下, 各課題がとに観測実施状況を要約する. 1)前主系列段階にある若い天体 小暮・小倉は, オリオン座に検出されていた輝線星約50個の低分散分光観測を行い, それらが発達した外周圏をもつT Tau型星であることを見出した, 小倉・吉田は, 南天及び北天の星生成領域に見られる非星像天体に低分散分光観測を実施し, その多くが若い天体から流出したジェット状ガス流と星間雲との相互作用を示すHH天体であることを確認した. 片坐・水谷は, 若い星の高分解赤外観測によって若い星の外周圏構造の解析に必要なデータを得た. 2)高温度星 平田・門は, 南天のB型輝線星65星について高分散分光によるHα輝線輪郭の観測を行った. 岡崎は, 近接連星の外周圏構造解析のため光電測光観測を実施した. 3)低温度星 辻は, 発達した外周圏を持つ赤色巨星について赤外フーリエ分光観測を実施した. 赤外域分子スペクトルの解析から低温度星外周圏の構造, 特に分子形成層の特性を解明した. 中田は, 電波観測によって低温度炭素星の外周圏に水メーザー源の検出に成功した. 4)二重星の観測 恒星外周圏の研究には超高空間分解能の観測が必要であるが, 磯部は, 技術開発を兼ねてスペックル干渉法による二重星の観測を実施し, 50星について0.1秒角の二重星成分を分解することに成功した. 昭和63年度には, 上記観測のデータ処理を行うと共に, 第2年次の計画に従って分担者それぞれの観測を継続する.
|