Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田島 圭介 慶應大学, 理工学部, 助教授 (70004439)
福永 俊晴 慶應大学, 理工学部, 助教授 (60142072)
金谷 利治 京都大学, 化学研究所, 助手 (20152788)
堀内 弘之 東京大学, 理学部, 助教授 (80029892)
浅野 肇 北海道大学, 工学部, 教授 (90005934)
梶 慶輔 北海道大学, 工学部, 教授 (00026072)
井上 和彦 北海道大学, 工学部, 教授
新井 正敏 東北大学, 理学部, 助手 (30175955)
増田 康博 東北大学, 理学部, 助手 (60150009)
池田 進 東北大学, 理学部, 助手 (80132679)
三沢 正勝 東北大学, 理学部, 助手 (80005941)
山田 和芳 東北大学, 理学部, 助手 (70133923)
新村 信雄 東北大学, 理学部, 助教授 (50004453)
古坂 道弘 東北大学, 理学部, 助手 (60156966)
神木 正史 東北大学, 理学部, 助手 (30004451)
遠藤 康夫 東北大学, 理学部, 教授 (00013483)
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Research Abstract |
1990年代に期待される中性子散乱の大きな柱の一つは物質の高エネルギー励起, 特に高エネルギー磁気励起(鉄のスピン波の光学モードの有無やストーナー励起, 希土類元素系 特に高濃度近藤物質のスピンダイナミックス等)で, もう一つは乱れた原子配列を持つ物質系の動的構造の研究(たとえば, 今後益々重要となるアモルファス材料の基本的な理解に不可欠)である. このような研究は, 強力なスパレーションパルス中性子源と高分解能熱外中性子分光器の組み合せにより始めて可能となるものである. 昭和61年度から開始された日英中性子散乱研究協力事業では, 世界に先駆けてスパレーションパルス中性子源を実用化した我が国の利用技術と, 世界最強の同型中性子源(ISIS)を完成した英国ラザフォードアプルトン研究所(RAL)が協力し, 世界最高性能のチョッパー性中性子分光器を同研究所に設置して上記研究を強力に推進することを目的としており, これによる物性理学, 材料科学分野への貢献は非常に大である. 本調査研究は, この協力事業の達成のために必要な研究者を英国に派遣し, 装置の建設を行うことを当面の目的としている. 昭和61年度から開始された日英中性子散乱研究協力事業では, 世界に先駆けてスパレーション中性子源を実用化し, これを種々の研究分野で利用している我が国と, 世界最強の同型中性子源を完成しようとしている英国ラザフォードアプルトン研究所(RAL)が協力し, 世界最高性能のチョッパー型中性子分光器をRALに設置し, 物質の動的構造研究を行なうことを目的としている. 同研究事業の昭和62年度建設計画では, 約1憶2千万円の分光器建設費を投じ, 中性子散乱真空槽, 中性子検出器支持台, 試料真空槽等分光器の主要部分を完成させることであった. 本調査研究では, この日英中性子散乱研究協力事業の昭和62年度計画達成のために, 昭和62年7月から10月にかけて, 池田進助教授(KEK)及び福永俊晴助手(東北大金研)をRALに派遣し, 本分光器の設計と建設に従事させるとともに, 本分光器の原形器であるチョッパー型分光器HET(RAL)を用いて,CeSiの高エネルギー磁気散乱研究, 金属中水素のポテンシャルとその波動関係の研究等の中性子散乱実験研究を行ない, チョッパー型中性子分光器の性能と可能性の調査研究を行なった. さらに, 遠藤康夫教授(東北大理学部)が昭和63年3月に渡英し, RALの日英中性子散乱研究協力事業責任者と昭和62年度の日英中性子散乱研究協力事業の総括を行なうと共に, 昭和63年度の同事業の建設予定及び協力体制について打ち合わせを行なった. 以上の調査研究によって昭和62年度の日英中性子散乱研究協力事業は昭和62年度当初の計画を無事完了することが出来ると共に, 次年度の建設計画及び人員派遣計画等についてRALと意見一致をみることができた. さらに, チョッパー型中性子分光器の性能と可能性を研究することができ, 今後の本分光器設計に重要な知見を得ることができた.
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