Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安川 茂 日本原子力研究所, 動力炉開発安全性研究管理部, 研究室長 (80291756)
神田 啓治 京都大学, 原子炉実験所, 助教授 (10027419)
内藤 奎爾 名古屋大学, 工学部, 教授 (70022994)
古屋 広高 九州大学, 工学部, 教授 (30112311)
秋山 守 東京大学, 工学部, 教授 (60010732)
望月 恵一 動力炉核燃料開発事業団, 技術参与
高橋 洋一 東京大学, 工学部, 教授 (90010735)
飯泉 仁 日本原子力研究所, 企画室, 主任研究員
宮崎 慶次 大阪大学, 工学部, 助教授 (40029202)
国富 信彦 大阪大学, 理学部, 教授 (40028072)
西原 英晃 京都大学, 原子炉実験所, 教授 (50025920)
木村 逸郎 京都大学, 原子炉実験所, 教授 (40027404)
岡本 朴 京都大学, 原子炉実験所, 教授 (30027396)
中沢 正治 東京大学, 工学部, 教授 (00010976)
田畑 米穂 東京大学, 工学部, 教授 (40010730)
椙山 一典 東北大学, 工学部, 教授 (10004277)
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Research Abstract |
究極的な高性能・高中性子束密度をもつ研究炉を設計するため, 米国における諸種の開発研究を調査すると共に, 米国研究者と共同で設計研究を行い, 問題点を摘出し, その解決を図り, 炉設計の基本方針を確立することを目的とする. 当面核燃料の開発・試験研究に関する調査, 検討のほかは主として, 理論的計算による研究を行い, 共同討論によって最適化を図り, 基本構造を決定する. 人類がまだ到達したことのない10^<16>n/cm^2・secという超高中性子束密度の設計研究を, 米国オークリッジ国立研究所と共同で行った. 高い中性子束密度を得るためには, 高い出力密度の炉心とすることが必要であり, この場合は1lあたり, 平均約12MW程度という極端に高い出力密度としなければならない. このため, 炉心の冷却が大きな問題となる. すなわち, 冷却水の流れの下流において, 極端に温度が高くなるため, 沸騰を生じて, 冷却能力が下がり燃料が破損するおそれがあるためである. これを避けるために, 炉心を上下に2分割し, 間隔をあけて, 配置すると, 原子炉としては, 2分割したそれぞれが結合した形で作動して連鎖反応をするようになり, 各炉心は, 高さを低くすることができるので, 冷却水流路が短くなり, 冷却水の下流における温度上昇はそれに応じ暖和される. 基本的には板状, 高濃度ウラン燃料を使用した円筒型炉心とするが, 上述のように単一円筒, 上下2分割型円筒の何れを選ぶかは単に冷却の問題のみならず諸種の性能, 構造・操作を含む工学的問題や製造価格にも重大な関係があり, これらを総合的に判断しなければならない. この選択については, これまでの作業により, 上下2分割方式とすることが決定した. また, 燃料構造としては, 円筒型で一体で製作するインボリュート型が強度の点等で優れているのでこれを採用することになった. 今後は, (1)上下2分割炉心における中性子束分布等の研究炉としての特性, (2)冷却水を下向き流にするか上向き流にするのかの選択, (3)燃料の耐久性, アルミ被覆表面の酸化とそれによる熱伝達の低下の問題, (4)炉心容器燃料の交換等の工学的諸問題, (5)実験設備に関連する具体的構造設計等が重要な課題となる.
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