Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
天野 史郎 明治学院大学, 国際学部, 助教授
白幡 洋三郎 国際日本文化研究センター, 研究部, 助教授 (10135543)
上垣外 憲一 国際日本文化研究センター, 研究部, 助教授 (50120332)
園田 英弘 国際日本文化研究センター, 研究部, 助教授 (50027562)
村井 康彦 国際日本文化研究センター, 研究部, 教授 (00077455)
山折 哲雄 国立歴史民俗博物館, 民俗研究部, 教授 (40102686)
|
Research Abstract |
昭和61年度に海外学術調査「海外における日本研究情報の流通に関する調査研究」を行い, 日本で生み出された日本に関する研究情報がどのように流通し, 海外の日本研究者に到達しているのか調査を行った. 本年度は前年度に実施できなかった地域及び研究機関を対象に, これらの調査を継続することにより海外における日本研究の現状をより深く追究し, その質的向上を目指すものである. また, これらの研究者, 研究機関に到達した日本研究情報がどのような形で整理され蓄積されているかを併せて調査する. 今回の調査研究において対象とした地域の日本研究の体制, 水準には, 大きな相違がある. アメリカでは東アジア学会において, 学会員の研究内容, 業績についてのデータベースが作成されており, そのうち日本関係の部分を提供してもらう話し合いが行なわれた. 中国においては, 日本研究は, 大学の学科, 研究所の増設が次々に行なわれており, 社会科学院日本研究室で三年前に実施した調査はもう時代遅れになりつつあるとのことであった. 社会科学院で把握できる部分にも限界があり, 日本学会の組織といったような方向での, 情報の集約には, 問題が多いことが明らかになった. 北京, 上海, 東北地区の各重点大学との個別の連絡を, 一層密接にすることが必要である. ソ連, 東欧地区では, 人的交流そのものに様々な形での障害がある. 科学アカデミーと大学の関係にも注意を払うべきである. 研究の基盤が堅実で, 人的交流の比較的自由なポーランド・ワルシャワ大学との情報交換を行ない, もっとも多くの研究者を擁するソ連との研究情報の交流を計っていく必要がある. 東ドイツ, チェコスロバキアは戦前からの伝統があり, 文学・言語研究に優れたものがある. 日本, ならびに世界の日本研究者に紹介する方策が必要である. モンゴルでは, 科学アカデミーに優秀な研究者が集中しており, 東アジア関係の紀要に, 論文が発表されている. 東欧, モンゴル, 東南アジアでは日本での最新の情報の入手が特に困難であり, この点での研究協力の必要性が強く要望されている.
|