Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
土屋 武彦 産業医科大学, 医学部, 教授 (60122850)
石井 裕 大阪大学, 医学部, 助教授 (20028509)
横路 謙次郎 広島大学, 原爆放射能医学研究所, 教授 (70034618)
佐々木 弘 九州大学, 医学部, 助教授 (10037369)
森川 尚威 東京大学, アイソトープ・総合センター, 教授 (70011525)
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Budget Amount *help |
¥21,200,000 (Direct Cost: ¥21,200,000)
Fiscal Year 1987: ¥21,200,000 (Direct Cost: ¥21,200,000)
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Research Abstract |
本計画研究は, トリチウム諸種の化学形の内, 最もヒトに取り込まれ易く, リスクの最も大きいと考えられるトリチウム水に絞って, その医生物効果の研究を行い, 本年度は最終第三年度である. 1.トリチウム水のヒト障害モニター:(1)末梢血リンパ球の染色体異常度より体内被曝線量を推定. 線量率依存性, 個人差とライフスタイルとの関係などを明らかにした. (2)骨髄概害度の推定法として, 赤血球幹細胞系の骨髄CFUーEアッセイ法, 末梢血BFUーEアッセイ法, および骨髄よりの多染性赤芽球の小核測定法を開発. 2.個体の組織レベルの障害:(1)発ガン:トリチウム水は, ラットに白血病, その他諸種の癌をつくり, そのスペクトルはγ線に似ている. また, 一部の癌にはCーmyc, Hーras等の癌遺伝子の活性化がみられる. ハムスター胚の発ガン系では, 細胞における染色体の数的変化が, 細胞癌化に重要な役割を示す. (2)腸障害:小腸より大腸にいたる腸に各部でのトリチウム水とガンマ線の障害度の比較が行われた. (3)突然変異:新しいメダカによる個体レベルでの検出系が導入された. 3.ヒト細胞はいままでの4種に加え, 新たにTリンパ球のRBEが測定された. 4.トリチウム水作用機序:細胞の低濃度トリチウムーチミジン処理はその後の放射線による染色体障害に対して耐性にするが, その特性が明らかになってきた. トリチウム水の細胞DNA障害中, トリチウムのRBEの説明は修復不能型障害であった. 5.トリチウム水のCiレベル実験法はルーチン化し, 保存廃棄法を開発中.
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