Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
八木 栄一 理化学研究所, 金属物理研究室, 研究員 (40087416)
木村 健二 京都大学, 工学部, 助手 (50127073)
桜井 利夫 東京大学, 物性研究所, 助教授 (20143539)
森田 右 法政大学, イオンビーム工学研究所, 教授 (60004222)
南園 忠則 大阪大学, 理学部, 教授 (20028210)
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Budget Amount *help |
¥57,700,000 (Direct Cost: ¥57,700,000)
Fiscal Year 1987: ¥57,700,000 (Direct Cost: ¥57,700,000)
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Research Abstract |
本研究は, 共鳴励起の研究, 偏極イオンの研究, 固体表面・界面の構造・組成の研究, 生物・化学への応用等のグループに分かれて進められた. 1.共鳴励起の研究では, 75〜100MeVのNeイオンをAu〈111〉軸チャネリングさせ, 共鳴励起条件下でのNe^<9+>KX線の増加を検出し, オコロコフ効果の観測に成功した. また, 表面チャネリングでは, コンヴォイ電子が動的鏡像力で加速されることが分かった. 2.偏極イオンの研究では, オンラインエネルギー時間高速分析装置, 薄膜通過型スピン偏極生成制御装置を組み合わせ, 核反応生成短寿命ベータ放射性核分離装置を完成し, 磁性・非磁性金属における超微細構造相互作用の研究を進めた. また, 傾斜膜法により, 高速重イオンで数%の偏極を得た. 理論面では強磁性鉄中の軽元素不純物位置の計算が完成した. 3.表面構造の研究では100keV陽子の表面小角散乱を高分解能(30eV)で測定し, 表面第1.2層からのピークを見いだした. 界面構造の研究ではZnSe-ZnS界面の緩和状態を調べた. また, チャネリングーブロッキング法で, Si表面上の炭化層の組成, 格子不整合を調べた. 表面分析の研究では^<11>Bイオンのチャネリングを用いて水素のNi合金中での格子位置を調べ, 不純物の水素捕獲を見いだした. Wの(100)清浄表面に吸着した水素を^<15>Nイオンによる核反応を用いて定量し, その熱振動エネルギーの測定に成功した. PIXE法による分析の研究では, 結晶分光器と位置検出器を用いて分解能3eVの高分解能PIXE法を開発した. 4.生物学への応用ではイオンビームを13C, 19Fトレーサの定量に用いた. また, PIXE法で細胞膜構造の温度変化を調べ, Kイオンの流出, Caイオンの吸着を見いだした. 有機化学への応用ではカチオニゼーションを利用した有機質量分析法の開発を進めた.
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