Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 満雄 群馬大学, 工学部, 助教授 (20008428)
松本 菘生 金沢大学, 理学部, 教授 (20019467)
久米 昭一 大阪大学, 教養部, 教授 (00029604)
虎谷 秀穂 名古屋工業大学, 工学部, 助教授 (20143662)
森川 日出貴 東京工業大学, 工業材料研究所, 助教授 (80016815)
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Research Abstract |
1.X線回析法, XEAFS分光法, MAS-NMR分光法等により, 造岩系珪酸塩融体及びその急冷ガラス中のCr, Ti, Alの配位状態を明らかにした. その結果少量の存在により相関係に大きな影響を与えるCrは常に6配位であり, その存在が相関係に及ぼす影響の少ないTiには6配位のものと4配位のものが混在していることが明らかとなった. また, CaMgSi_2O_6-CaTiAl_2O_6系では, 液と共存し得る結晶が透輝石固溶体からスピネルに変わる組成域であるCaTiAl_2O_630wt%と40wt%の間で4配位のTiの割合が急に増加することが分り, 液の構造と初晶の間に関係のあることが示された. 一方, Alは造岩系急冷ガラス中では常に4配位であることが明らかとなった. 2.ALCHEMI法により, カンラン石中の少量元素の席分配を調べた結果, ハワイSolt Lake産カンラン石では主要金属元素であるFe, Mgの約50%, 少量元素であるNiの80%, Mnの20%がM1席を占め, Fe, Mg, Ni, Mnの残り及びCaの全量がM2席を占めていることが明らかとなった. 3.バデレアイトの高圧多形(斜方晶I)への転移過程における不純物の影響をみるため, 2mol%Y_2O_3を含むZrO2粉末を用意し, 種々の圧力下での合成実験を行った. その結果, (1)転移圧の大きさは不純物を含まない場合とほぼ同じであり, (2)出発物質中に存在する単斜晶, 正方晶両相のうち, 加圧により斜方相に変るのは単斜晶相のみであることが知られた. 4.低温熱水変質作用により生成した陶石中の石英に含まれる微量成分について調べ, (1)石英の単位胞が大きくなるほど含まれるLi_2Oが増加し, 高温型への転移温度は低下し, 格子歪が増加すること, (2)石英中にはAl_2O_3がかなりの量含まれ, それは(Al+アルカリ金属)によるSiの置換だけでは説明できない量であること, (3)含まれる不純物量は石英粒子の大きさが小さいほど大きいことが明らかにされた.
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