Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山村 博平 福井医科大学, 医学部, 教授 (90030882)
宮本 英七 熊本大学, 医学部, 教授 (50109659)
武田 誠郎 広島大学, 医学部, 教授 (40030853)
藤田 拓男 神戸大学, 医学部, 教授 (30009964)
伊豆津 公作 三重大学, 医学部, 教授 (50024617)
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Budget Amount *help |
¥21,300,000 (Direct Cost: ¥21,300,000)
Fiscal Year 1987: ¥21,300,000 (Direct Cost: ¥21,300,000)
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Research Abstract |
カルシウムイオンによる物質代謝の調節を, 特に細胞増殖機構やホルモンおよび神経の伝達機構における調節を中心に検討し, 以下の知見を得た. 細胞分裂過程の初期に細胞内カルシウム貯蔵部位からカルシウムが遊離して細胞内濃度が上昇すること, 培養癌細胞は正常細胞と比較して有意にカルシウム濃度が高いことが明らかになり(伊豆津), 細胞核のポリ(ADP-リボース)合成酵素はカルシウムによって活性化されること(上田), リボゾームS_6蛋白質がCキナーゼによってリン酸化されること(山村)を見出した. カルモデュリン依存性蛋白質リン酸化酵素IIは脳に分布し, モノアミン合成酵素の活性化, チューブリンやMAP2等細胞骨格蛋白質のリン酸化を介して神経伝達機構に重要な役割を果していると推定されるが, 酵素のcDNAクローニングを行ない(藤澤), 酵素の自己リン酸化と脱リン酸化による活性調節機構を調べた(宮本). 脱リン酸化酵素2Aについても研究を進め, サブユニット構造を決定し, その調節サブユニットがCキナーゼによってリン酸化され活性化されることを見出した(武田). セロトニンやメラトニン合成酵素であるトリプトファン水酸化酵素の活性発現に遊離鉄イオンとカルシウムイオンが関与することを示し(市山), Nアセチル転移酵素のcDNAクローニングと酵素発現を行なった(出口)他, 脳の新しいカルシウム結合蛋白質を単離し(野々村), 脳のカルシウム依存性チュブリン脱重合因子の性質を明らかにした(公文). さらにグアニレートシクラーゼの活性化と共役する腸管膜受容体の性質をフォトアフィニティ法を用いて調べた(竹田). 細胞内のカルシウムイオン濃度の調節機構についても研究し, 骨芽細胞でPTHはカルシウムチャンネルを介して細胞内カルシウム濃度を上昇させること(藤田), 血管平滑筋細胞ではビタミンDレセプターを介して調節されていることを示した(川島).
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