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¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 1987: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Research Abstract |
1.シナリオ, 概説書を対象とし, 計算機データを作成, 指示詞を中心とする用例の抽出・整理を行った. 2.1.から得られた情報を基に検討した結果, 以下のようなことを明らかにした. (1)Gフオコニエの「メンタル・スペース」理論を日本語に適用することの有効性を確かめた. (2)そのためには, フオコニエの理論に話し手・聞き手のモデルを組み込むことが必要であることを確認し, その方式を決定した. (3)以上の枠組から対話における名詞句の使用を見た場合, a.聞き手の知識に対象が存在するか否かによって名詞句の用法が大幅に制限されること b.その制限のあり方は, 英語・朝鮮語等と比較した場合, かなり違いが見られる所から, 言語差が存在すること 等が明らかになった. (4)(3)は主として対話における制約であったが, 相手が不特定である「語り物」的文脈では, いくつかの制約が抑制されることを確認した. 3.以上の成果を基に, 別記の論文をまとめ, 発表した外, 研究成果報告として論文集を作成した. 4.次年度には (1)理論の一層の精緻化 (2)諸外国語等との詳細な比較 (3)文表現全体との関連 等について明らかにして行きたい.
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