Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
土岐 博 東京都立大学, 理学部, 助教授 (70163962)
湯川 哲之 高エネルギー物理学研究所, 助教授 (20110091)
坂東 弘治 福井大学, 工学部, 助教授 (20025357)
矢崎 紘一 東京大学, 理学部, 教授 (60012382)
玉垣 良三 京都大学, 理学部, 教授 (30027338)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 1987: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
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Research Abstract |
湯川理論を基礎とした中間子物理学においては, 核力の短距離部分に関して未解決であったが, この力によって原子核の大まかな性質を理解することができた. 現在では核子や中間子など, いわゆるハドロンはクォークの複合体であり, 核力の短距離部分をはじめ, 核構造や核反応などクォークの自由度に関連して見直しが要求されている. しかし現実には原子核は核子・中間子の系としてよく説明できるので, その理由を明らかにすること, またクォークの自由度は如何に発現するかを明らかにする必要がある. 一方, 原子核は高温・高密度の極限状態においてクォーク・グルオンのプラズマ状態に転移すると考えられる. ハドロンにおけるクォーク閉じ込めの問題, 転位点の温度および密度, クォーク・グルオンプラズマの発生を示すシグナル等について明らかにする必要がある. これらは本計画の主要な研究課題である. 本年度は上記目的に密接に関係をもつ下記の7つの個別課題を選定し, それぞれの専門家と関心のある研究者をもって, 研究会・ワークショップを適宜開催し, かつ連絡をとりながら検討をすすめた. 成果の一部は学術雑誌に報告され, また論文として発表された. 1.クォーク・パイオン多体系としての原子核 2.核子およびクォーク多体系におけるCLUSTERING ASPECTS 3.ハイパー核の生成および構造 4.高エネルギー核衝突による中間子生成 5.複合粒子系の相対論的取り扱い 6.クォーク・グルオンプラズマとそのハドロニゼーション 7.高エネルギー核反応の記述と計算コードの開発 今後さらにこれらの個別課題について検討を進めると共にダイバリオン, H粒子の存在形態などを明らかにして行く.
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