Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
四ツ柳 隆夫 東北大学, 工学部, 教授 (00001199)
柳田 博明 東京大学, 工学部, 教授 (20010754)
波多野 博行 京都大学, 理学部, 教授 (00025222)
左右田 健次 京都大学, 化学研究所, 教授 (30027023)
荒井 弘通 九州大学, 大学院・総合理工学研究科, 教授 (10011024)
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Budget Amount *help |
¥27,200,000 (Direct Cost: ¥27,200,000)
Fiscal Year 1987: ¥27,200,000 (Direct Cost: ¥27,200,000)
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Research Abstract |
高性能化学センサの実現には, 測定対象物質を高感度, 高選択的に認識し得る識別機能素子が提出されねばならない. 本研究は, 分子識別能の高い素子材料や高性能の膜素材を開発し, センサへの利用を試みようとするものである. まずバイオセンサの開発を目標に生体内アフィニティ物質を探索し, その調製, 安定化, 固定化の方法を検討した. 一方, 化学センサの開発を目指して応答の迅速性, 安定性, 耐久性にすぐれる新材料をもとめ, センサの作動機構を究明し設計指針を得た. まず酵素イムノセンサの基礎原理をなす酵素イムノアッセイ(EIA)における抗体, 標識抗原と感度, 特異性との関係について考察した. 11-デオキシコルチゾールを対象に特異性, 親和性の高いモノクローナル抗体を作製し, EIA系を組み立てた. また分子識別素子材料を好熱菌にもとめ, その耐熱機構を分子レベルで検討し, 耐熱性ロイシン脱水素酵素を量産するため高発現変異株の育成を遺伝子組換えによって達成した. 多価金属イオンを対象にアニオン性ペプチドと各種二分子膜との相互作用について考察し, ポルフィリンをpHおよび金属イオンセンサ素子材料として利用するための基礎研究を展開した. さらにSTMの技術を応用して, 近接場におけるミクロ励起光の二次元走査を可能にし, 高感度, 高分解能顕微分光測定法の開発につとめた. この際センサ膜に用いる多孔質ガラスの表面をSTMにより観測した. ついで室温作動が期待できるガルバニ電池式センサ用固体電解質としてヨウ化銀ルビジウムをとりあげて, その有用性を示し, 同時に高性能ガスセンサに用いるすぐれた材料の探索を動作機構の解明を基盤に材料工学的立場から進めた. 酸素センサの低温作動化にすぐれた電極材料の開発が望まれることから, 各種金属や導電性酸化物を用い, 酸素センサの作動特性におよぼす電極の効果についても考察した.
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