Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 英明 岡山大学, 農業生物研究所, 助教授 (80026418)
西村 幹夫 神戸大学, 理学部, 助教授 (80093061)
永井 玲子 大阪大学, 教養部, 教授 (90028192)
井上 康則 東京大学, 理学部, 講師 (50092143)
村田 紀夫 岡崎国立共同研究機構, 基礎生物学研究所, 教授 (90011569)
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Budget Amount *help |
¥21,600,000 (Direct Cost: ¥21,600,000)
Fiscal Year 1987: ¥21,600,000 (Direct Cost: ¥21,600,000)
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Research Abstract |
柴田は, タバコ培養細胞を用い, 細胞質皮層微小管に低温安定性を与えている細胞壁成分の探索を行い, 細胞壁蛋白質であるエクステンシンに細胞壁を持たないプロトプラスト中の細胞質皮層微小管を低温耐性にする働きがあり, この働きのpH依存性が細胞壁のそれと同じであることを明らかにした. 村田は, タバコ培養細胞において, 脂肪酸が光依存的に不飽和化されること, この不飽和化に対して, 細胞への酸素供給が顕著な影響を与えること, 不飽和化に有効なのは300nmより短い波長の光であることを明らかにした. 井上は, フィトクロム依存のレタス種子の発芽現象において, 果皮中のアブシジン酸による発芽抑制の赤色光による回復が, 赤色光による種子内部のジベレリン含量の上昇によってもたらされている可能性を示す結果を得た. 永井は, オヽセキショウモの葉肉細胞より調製したプロトプラストを用い, 光照射によって惹き起こされる細胞内カルシウム濃度の低下には, フィトクロムの関係する反応と, 光合成の関係する反応の, すくなくとも2つの反応が関与していることを, 作用スペクトルの解析などにより明らかにした. 西村は, 発芽中のカボチャ子葉から単離したミクロボディに, cDNAを用いて調製したグリオキシゾーム酵素をin vitroで導入する実験系を確立し, この系を用いて, 光によるミクロボディの機能変換を担う基本機構の1つは, 光によるグリオキシゾーム酵素の分解系の誘導であることを明らかにした. 松本は, カルシウム欠乏条件下で生育させたキウリの根から調製した膜結合性ATPaseの性質を調べカルシウム欠乏により原形質膜結合性のATPaseはリン脂質と結合して活性化を受ける部位に傷害を受けていることを示した. 岡本は, 高密度で培養すると細胞分化を行う細胞性粘菌を用い, 高密度で培養した細胞の培養3液中に, 低密度で培養した細胞の分化を惹き起こす物質が含まれていることを明らかにした.
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