Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井口 八郎 京都大学, 理学部, 助教授 (20028195)
桂 勲 東京大学, 理学部, 助手 (00107690)
二井 将光 大阪大学, 産業科学研究所, 教授 (50012646)
石浜 明 国立遺伝学研究所, 分子遺伝系, 教授 (80019869)
溝淵 潔 東京大学, 理学部, 助教授 (00092346)
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Budget Amount *help |
¥16,000,000 (Direct Cost: ¥16,000,000)
Fiscal Year 1987: ¥16,000,000 (Direct Cost: ¥16,000,000)
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Research Abstract |
本年度は, 計画された研究すべてで昨年得られた結果を更に発展させる形で研究が進められ, それぞれ次のような成果が得られた. I.多機能蛋白質のドメイン構造を明らかにする方法論開発:(1)RecA蛋白質を用いて, 1つの機能ドメイン中のミスセンス変異に対して遺伝子内抑制変異を多数分離し, その位置を決めた. 抑制変異はある範囲内に集中しておき, ドメインの範囲や関連ドメインを明らかにする見通しがついた. (2)機能ドメインの配列順序を, 提唱している遺伝子編成理論で説明する目的で, 大腸菌purL遺伝子の塩基配列を決めた. この遺伝子は少なくとも2つの異なる機能を担った遺伝子の融合で形成されたことが示唆され, その順序は機能的に同一のpyrG遺伝子と同じで理論と合致した. II.酵素におけるサブユニットの役割とその共同作業:(1)H^+-ATPaseではβサブユニットに部位特異的変異を導入してGlu258あるいはその周辺がサブユニットの分子集合に重要であることを示した. (2)RNAポリメラーゼβサブユニットの沢山のナンセンス変異を利用して, サブユニット集合, 鋳型DNAの認識, RNA鎖の重合, σ因子の結合, ppGppの直接作用等の各部位を明らかにした. III.大きな分子集合体の形と大きさを決定する機構:λファージの頭殻形成に注目し頭殻主要蛋白質gpEのミスセンス変異のうち, 頭殻の大きさや形を変える31株の変異位置を塩基配列決定によって明らかにした. 変異箇所は20箇所で, Gly,Ser,Proの置換が多かった. IV.遺伝子末の読み過しが蛋白質に与える効果:UGAサプレッサーが大腸菌のストレプトマイシン耐性を感受性に変換させる. それはリボソーム蛋白質S_7とL22に読み過しがおこり, 4個と2個のアミノ酸がそれぞれ付加されて, ストレプトマイシンに結合できるように変化したことがわかった. その分子機構の詳細は今後の解析結果を待たなければならない.
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