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¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1987: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Research Abstract |
狭窄流などのようにサンプルボリュウム内の速度分布が広がる流れを評価するには, サンプル位置を境界領域であるファイバ先端から離すとともにサンプルボリュウムを可及的に小さくする必要がある. 本研究では, このような条件を得ることが可能な dual-fiber LDVを作成し, ついで冠動脈狭窄血流計測に対する有効性について検討した. ここで, 2本のファイバは平行に接着している. He-Neレーザ光は出射用ファイバを通して5度の広がりで血流中に照射し, 血球によって散乱された散乱光は17.5度の受光角を持つ受光用ファイバで受光する. この場合, サンプルボリュウムは, この出射角と散乱光の受光角および血流中での最大後方散乱光検知可能な距離(約300μm)に依存する. そこで, サンプル領域を変化させるため, コア径はいずれも50μmであるがクラッド径が125μmと62.5μmの2種類のファイバを用いて3組のファイバピックアップを作成した. これによってターンテーブル溝内の模擬血流を計測した. その結果, 125/125μm, 62.5/125μmのファイバピックアップで得たドプラスペクトラムは微弱な信号であったが, 62.5/62.5μmでは順・逆流いずれもピークを示す良好な信号が得られた. また, そのシフト周波数と既知血流速度の関係は良好な直線関係(r=0.985)を示し, 測定精度に優れていることが窺われた. 次に, 本法をイヌ冠動脈に人為的に作成した狭窄流計測に応用した. その結果, 非狭窄時でのドプラ信号は拡張期に血流が多く流れる生理的な流れパターンとともに狭いスペクトラムを示したが, 狭窄時では, 収縮期成分が増すとともにドプラ信号スペクトラムの広がりは著しく増大し流れの乱れを窺わせた. 以上, 本法の導入によって, 狭窄流のように空間的に速度成分の広がりをもつ流れや, 逆流に対する測定精度が向上することが確認された.
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