Project/Area Number |
62212006
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Research Category |
Grant-in-Aid for Special Project Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
近藤 保 東京大学, 理学部, 助教授 (10011610)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 宏樹 分子科学研究所, 教授 (10010935)
永田 敬 東京大学, 理学部, 助手 (10164211)
鈴木 薫 東京大学, 理学部, 助手 (20134447)
朽津 耕三 東京大学, 理学部, 教授 (30011456)
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Project Period (FY) |
1987
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1987)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 1987: ¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
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Keywords | ミュオンスピン共鳴 / 気相 / 塩素分子 / 化学反応 / ミュオニウム / 反磁性ミュオン / 塩化ミュオニウム |
Research Abstract |
ミュオニウムが水素原子と化学的性質が同じで, 質量が1/9と小さい同位体である点に着目し, その関与する反応のダイナミックスと生成物の同定を行うことを目的として研究を進めている. MuとNO_2との気相反応によって生成すると予想されるMuOをミュオンスピン共鳴法で検出し, その電子基底状態を調べることを目標とし, その第一段階として気相ミュオンスピン共鳴法を確立することを行なった. 以下にその結果を固条書きで示す. 1.気相ミュオンスピン共鳴用装置の設計・製作 100φ×100mmのステンレス製容器中に40φ×60mmのRFコイルを設置した. 到達真空度は3×10^<-3>Torr以下, コイルのQ値は〜3.5であった. 20MHz, 20KW, 30μsの, RFパルスを導入し, H1〜8Gを得た. 2.Mu+Cl_2系のミュオンスピン共鳴 上記1で製作した装置を用い, 気相反応, Mu+Cl_2→MuCl+Clによって生成するMuClによると考えられる反磁性ミュオンのスピン共鳴が観測された. 観測された非対称性パラメータからコイルに起因する寄与を除いた値Adは, 塩素濃度が〜300ppmのときに3%であった. 一方塩素濃度を50ppmに減少させると, Adの値は4%と増加する傾向が見られた. 上記反応がMuを減少させる主要な要因であれば, 塩素濃度の増加に伴なって, Adは減少するはずである. 従って観測された逆の傾向は, 塩素濃度が増加することによって, MuClを減少させる反応チャンネルが存在していることを示唆している. Ar^+などによって二次的に生じたCl^+_2などが関与している可能性が考えられる. 可能性のある反応チャンネルを検討している.
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)