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¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 1987: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Research Abstract |
本研究は, C.elegansの発生過程に関わる遺伝子群の機能解析をめざして, 新しい技術, 方法論の開発を行うものである. 遺伝解析が非常に進んでいること, ゲノム長が比較的小さく(大腸菌の約17倍)その約80%はユニーク配列であること, などのC.elegansの特色を生かすべく, 昨年度にひきつづき, 染色体全体を順序づけられた組換体クローンでおおう新しい方法論の開発をおこなった. すでに, (i)十分な数のラムダファージクローンについて, 8種類の6塩基認識制限酸素の切断点地図を極めて高能率に作成し, 切断点のパターンをコンピューターで比較することにより, 重なり合うクローンを次々に見つけ出してconfig(重なり合ったクローンのグループ)に分類する. (ii)多数のファージクローンのプラークを高密度に作り, そのレプリカを多数とってconfigを橋わたしするクローンを効率よく探索する方法を開発した. モデル実験として大腸菌染色体に応用した. 総計3400クローンを調べた結果, 175〜1500Kbの7個のconfigに分類した. しかし, 最終段階では, クローン化されにくい領域があることなどのためにconfig間の配列決定が非常に困難になってくる. そこで, 各configの前方の制限酵素地図を染色体DNAについて直接作成する方法を開発し, config間の配列を最終決定し, 約4700Kbの制限酵素地図を完成させた. 更に, 8塩基認識酵素切断点を含む, いわゆるlinkingクローンの新しい探索法を開発し, NotI, SfiIそれぞれ27, 32ヶ所の切断点をクローンのセット中に固定した. この方法は比較的簡便で, 大きなライブラリーでも比較的短時日のうちにすべてのlinkingクローンを得ることができる. パルスフィールドゲル電気振動などと組み合わせた新しいconfig配列決定法を考案しており, 線虫ゲノムへの応用も目指している.
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