• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to previous page

大脳皮質視覚野におけるシナプス可塑性の化学的制御機構の研究

Research Project

Project/Area Number 62221028
Research Category

Grant-in-Aid for Special Project Research

Allocation TypeSingle-year Grants
Research InstitutionKyoto Prefectural University of Medicine

Principal Investigator

小松 由紀夫  京都府立医科大学, 講師 (90135343)

Project Period (FY) 1987
Project Status Completed (Fiscal Year 1987)
Budget Amount *help
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 1987: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Keywords可塑性 / 長期増強 / 大脳皮質視覚野 / NMDA / 興奮性アミノ酸
Research Abstract

大脳皮質視覚野の切片標本を用いたこれまでの研究で, 視覚野細胞の反応性が視覚体験によって可塑的変化を受ける生後30日前後の仔ネコでは, 白質を条件刺激(2Hz,30分)すると, 視覚野内のシナプス伝達に長期増強が生ずることを明らかにしている. 本年度の研究では, 海馬での長期増強の発現を制御しているNMDAリセプターが視覚野でも同様な役割を果しているか調べる目的で, NMDAリセプターによるシナプス伝達を視覚野の切片標本を用いて細胞内記録により解析した. 低頻度(<0.2Hz)の白質刺激により皮質細胞に速い興奮性シナプス後電位(fEPSP)とそれに続く抑制性シナプス後電位(IPSP)が誘発された. 数Hzの刺激では, fEPSPはほとんど変らなかったが, IPSPは消失し, 代りに数百ms続く遅いEPSP(sEPSP)が出現した. sEPSPの振幅は刺激の周波数に依存しており, 2-5Hzで最大で1や10Hzではλの半分になり, 0.2Hz以下の低頻度ではほとんど0であった. NMDAの特異的阻害剤(APV)はfEPSPには影響を与えなかったが, sEPSPを完全にブロックした. またsEPSPは膜電位の過分極により減少し, 細胞外液のMg^<+1>を除くと増大するので, NMDAリセプタを介して生じていると考えられる. このNMDAリセプター依存性EPSPはネコの年齢に依存しており, 2Hzで刺激しているときの振幅は生後30-40日で約20mVと最大で, それより若いネコ(8-20日)や, 成長したネコ(60-125日)ではその半分の約10mVであった. このように, 視覚野での長期増強が最も発現しやすい年齢のネコで, 増強発現に最適の刺激周波数で刺激するときに, 最大のNMDAリセプター依存性EPSPが生じることは, NMDAリセプターが視覚野の長期増強の発現に関与していることを示唆している.

Report

(1 results)
  • 1987 Annual Research Report
  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] Y.Komatsu,K.Fujii,J.Maeda,H.Sakaguchi and K.Toyanma: Journal of Neurophysiology. 49. 124-141 (1988)

    • Related Report
      1987 Annual Research Report

URL: 

Published: 1987-04-01   Modified: 2016-04-21  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi