神経回路網の形成に関与するラット海馬由来神経発育因子の神経化学的研究
Project/Area Number |
62221030
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Research Category |
Grant-in-Aid for Special Project Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
高坂 新一 慶応義塾大学, 医学部・生理学教室, 助教授 (50112686)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤城 正敏 慶応義塾大学, 医学部・生理学教室, 助手 (40173421)
吉田 一成 慶応義塾大学, 医学部・生理学教室, 助手 (70166940)
高松 研 慶応義塾大学, 医学部・生理学教室, 講師 (90154898)
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Project Period (FY) |
1987
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1987)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1987: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | ニューロン / 初代培養 / 生存維持 / 神経発育因子 / 海馬 / GABA作働性ニューロン |
Research Abstract |
我々はラット胎児大脳皮質の初代培養系を用い, 中枢神経系に内在しかつ中枢ニューロンの発育に影響を与える因子につき検索を進めた結果, 海馬組織中にニューロンの生存を維持する因子が高濃度存在することを見出した. 本年度はこの海馬由来生存維持因子(HNSF)につき更に検討を加えた. まず海馬抽出液を100°C, 30分あるいは0.1%トリプシンにて30分処理すると, HNSF活性は完全に消失した. 一方, 培養液中にNerve Growth Factor(NGF)を添加してもニューロンの生存維持には何ら効果は認められなかった. このことからHNSFはNGFとは異なる蛋白性の因子であることが示された. 本因子の分子量を推定するため, TSK-2000SWによるゲル濾過を行い, 各溶出画分のHNSF活性につき検索してみると, 活性は10〜20K, 20〜30K, 50〜60Kの分子量に相当する分画に回収された. このことからHNSFは単一蛋白ではなく複数の因子であることが示唆された. 次にHNSFがいかなる種類のニューロンに対し生存維持効果を有しているかを調べるため, Tyrosine Hydroxylare, Choline aceyltransfirace, Glutamate decarboxylare(GAD)に対する抗体を用い, 免疫組織化学的染色を行ってみると, GAD抗体でのみ陽性所見が得られた. この結果からHNSFは少なくともGABA作働性ニューロンには生存維持効果を有していることが明らかとなった. 現在GABA作働性ニューロンに効果を有する成長因子の存在は世界的にも報告はなく, 我々の検索しているHNSFは全く新しい神経発育因子であるものと考えられた. 現在牛海馬よりHNSFの精製を試みている.
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)