血中プロスタサイクリン産生刺激因子及び安定化因子の精製とその生理的意義の解明
Project/Area Number |
62222011
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Research Category |
Grant-in-Aid for Special Project Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
由井 芳樹 京都大学, 医学部, 助手 (20158330)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河合 忠一 京都大学, 医学部, 教授 (70025659)
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Project Period (FY) |
1987
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1987)
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Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 1987: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | プロスタサイクリン / 急性心筋梗塞 / HDL / LDL / アポAI |
Research Abstract |
本年度の研究課題はプロスタサイクリン安定化因子の構造決定である. 人血清50mlをブルーセファロースCL-6B, セファクリルS-300で精製し最後にGS-620Pによる高速液体クロマトにより単一の分子量28,000の蛋白質として精製した. そのN末端アミノ酸のシークエスはH_2N-Asp-Glu-Pro-Pro-Gln-Ser-Pro-Trp-Asp-Arg-Val-Lys-Asp-Leu-Ala-Thr-Val-Tyr-Val-Asp-Val-Leu-Lys-Asp-Ser-Gly-Arg-Asp-Tyr-Val-Ser-Glnであった. この配列は人アポAIのN末端アミノ酸配列と完全に一致した. アミノ酸分析の結果も両者は相同性があった. 従って本因子はアポAIであることが明かになった. プロスタサイクリンの結合はHDLに特異的であり他のリポ蛋白であるLDL, VLDLには結合しなかった. さらに従来アルブミンがプロスタサイクリンに結合してプロスタサイクリンを安定化させると報告されていたがこれはアルブミンに混入しているアポAIがプロスタサイクリンに結合していることが明らかになった. HDLの抗動脈硬化作用の説明として末梢組織からのコレステロールの逆転送機序が考えられていたが今回見つかった不安定なプロスタサイクリンの安定化作用が新たな可能性として考えられる.
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)