Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1987: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Research Abstract |
上記の課題について, 大学所属の研究者と矯正機関の実務者計22名が共同研究をすすめるべく, 4つの下位課題((1)非行理論の比較検討, (2)非行の様態と矯正教育の歴史的考察, (3)現代非行の動向分析と位置づけ, (4)非行の地域性の比較考察)にそって研究をすすめた. 昭和62年11月, 東北大学を会場に「共同研究報告会」を開催し, 成果が以下のような題目・発表者によって報告された. (1)「高校非適応と非行」(山形少年鑑別所・水田恵三), (2)「道徳性の発達と非行」(神戸少年鑑別所・小林裕), (3)「非行少年の悪意識」(東京少年鑑別所・遠山宜哉), (4)「青少年非行の様態と矯正処置の歴史処置の展開に関する社会心理学的研究」(いわき少年鑑別所・渡辺成夫, 東北大学・菊池武剋, 作道信介), (5)「非行への家族の対応と伝統文化」(東北大学・大橋英寿, 那覇少年鑑別所・金城正典), (6)「逸脱と快楽のエスノグラフィー」(東北大学・佐藤郁哉), (7)「生徒指導における教師生徒関係の諸問題」(弘前大学・清俊夫), (8)「暴力犯罪における社会的相互作用の分析」(大阪教育大学・大渕憲一, 大阪拘置所・山入端津由), (9)「罪悪感についてー日本人の場合ー」(昭和女子大学・新田健一), (10)「明治初期における刑法理論の受容形成過程」(東京国際大学・安倍淳吉). 全体討論の過程で次のような諸点の重要性が再確認された. (1)社会の耳目を集めるような事例にのみ注目するのではなく, 非行現象全体をとりあげる. (2)各非行事実を明確に直接とらえる. (3)とりあげる資料を時代史的変遷のなかに位置づけるだけの準拠枠をもつ. (4)全国レベルの資料を安易に利用するのではなく, 地域特質に応じて非行現象をとらえる.
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