Research Abstract |
本研究の目的は, ロンドン大学のDr.R.Cowen,ボストン大学のDr.K.Goodenowらを中心とする,イギリス,アメリカ, フランス,ブラジル,ケニア,インド,中国,日本等の各国の研究者からなる教育の国際関係についての国際比較研究を分担するナショナルなチームを組織し,わが国の教育の国際関係史,すなわちわが国の19世紀以降今日にいたるまでの間の,教育の発展の過程における諸外国との交流関係と,そのわが国の教育への影響についての総合的な研究計画をつくり,かつその研究を推進することにある. 本研究は上記の研究代表者・研究分担者のほか,若千の研究協力者による3回の全体会議を中心として進められ,その成果を報告書としてまとめた. 報告書は, 日本の国際教育関係について5コの問題領域,すなわち(1)初等・中等教育制度の形成における国際的影響,(2)職業・高等教育における国際教育関係,(3)国際教育関係と知識,(4)国際教育関係が国民的・民族的自覚の形成に及ぼした影響,(5)教育と政治・経済・軍事等の国際関係,を設定し, それぞれについて更に4程度の研究テーマを設定し, それらについてどのような既存研究や資(史)料があり, どのような点からそれらを新たに研究すべきかについて検討した. 今後の研究計画は, 報告書の概要を英訳の上,国際チームにおいて論議し調整の上,各分担者・協力者に論文の執筆準備を始めてもらい,昭和64年度において,科学研究書の補助を得て共同研究を進め, 同年度末までに報告書をまとめ, それを日本文で出版の準備を進めるとともに,その英訳にとりかかり, 英文の著作として出版できるよう準備を進める予定である.
|