Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 哲夫 東京大学, 教養学部, 助手 (00170762)
山本 正三 筑波大学, 地球科学系, 教授 (10015513)
藤原 健蔵 広島大学, 文学部, 教授 (90034545)
柴田 匡平 信州大学, 経済学部, 助教授 (00143321)
門村 浩 東京都立大学, 理学部, 教授 (80087064)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1987: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Research Abstract |
本研究は,昭和63年10月に筑波大学で開催予定の,第5回日仏地理学シンポジウムにむけて,準備研究を行う目的で申請された. 主要テーマは「農村の非農業化に関する日仏の比較地理学的研究」であり,従来,農業地理学をはじめ人口地理学・工業地理学・観光地理学などさまざまな立場で分担研究してきた各分野の研究者の多面研究を総合的な視点からまとめなおすことと共に,過去4回にわたって行われてきた日仏シンポジウムを総括して,より実り豊かな第5回シンポジウムを組織しようと意図したものである. 日本における農村の非農業化は,農家の兼業化と出稼ぎに象徴されるように,まず労働力の農業部門からの離脱,つづいて農村から都市への人口の流出にともなう過疎が問題となったが,フランスでは農村からの人口流出以上に近年問題となっていることは,農村への別荘進出で,農村に都市住民が入ってくる,一種の観光地化である. また農村への工業進出には両国ともに関心が集中していた. そこで,シンポジウムの一部に現地視察を含めた討論を行うべく,長野から富山地方を対象地として予備調査し,また北海道や九州など遠隔地の研究分担者ともプログラムや現地調査に関して協議したが,12月にいたって,学術振興会のシンポジウム補助を得られないことが判明し,財政的理由からこれは中止することとなった. しかしシンポジウムそのものは,筑波大学独自で3名,そのた寄付金で2名をフランスから招き,在日中のフランス人地理学者1名の参加を得て,開催することとした. 以上の経過と,とくに第4回のシンポジウムの運営を検討した結果,日本側では農村労働力の非農業化・農家の民宿経営を中心とする観光地化,従来の軽工業を中心とする農村工業と機械工業などの農村への進出を,報告テーマとして取り上げるべきであるとの結論に達した.
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