Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
斯波 義信 東京大学, 東洋文化研究所, 教授 (00039950)
友杉 孝 東京大学, 東洋文化研究所, 教授 (30062574)
原 洋之介 東京大学, 東洋文化研究所, 助教授 (60012986)
後藤 明 東京大学, 東洋文化研究所, 教授 (50079224)
山形 孝夫 宮城学院女子大学, 学長 (70073301)
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Research Abstract |
本研究計画は, 昭和63年度より実施される予定の重点領域研究「比較の手法によるイスラームの都市性に関する総合的研究」の準備作業として実施された. そのとりあえずの目的は, 1.イスラームの都市性をめぐる基本的な問題点を明らかにし, 2.その基本的問題についてのアプローチの予備的検討を行ない, 3.研究の方向について具体的方針を定めること, にあった. 62年10月17日と63年4月15日から16日の二回にわたり, 研究分担者全員と数名の研究協力者(63年度より重点領域研究の事務局を構成する予定の研究者)が研究集会をもち, 議論を重ねた. その結果, 次の諸点が確認された. 1.イスラームが都市の発生し, 都市を中心に発展したことは歴史的事実であるが, それが歴史的な, また現代のイスラームをどう規定しているかは明らかにされていない. それを多角的に議論する必要がある. 2.イスラームが主要な構成要素ではない非イスラーム都市と, イスラームが主要な構成要素であるイスラーム都市とは具体的にどう異なるかは未だ厳密に議論されていない. 都市の外観, 内部のネットワーク, 外部のネットワーク等を比較研究する必要がある. 3.現在イスラーム諸国では都市計画が盛んであるが, ヨーロッパ都市の模〓ではなく, イスラーム都市の建設を目指している. それにともないイスラーム都市とは何かが熱心に議論されているが, それをフォローし検討する必要がある. 以上の諸点を背景において, 次年度以降の重点領域研究およびそれにともなう海外調査・国際研究集会・出版活動に関する具体的な課題・方法を設定した.
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