Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大森 正之 東京大学, 海洋研究所, 助手 (80013580)
有賀 祐勝 東京水産大学, 水産学部, 教授 (10017022)
松永 是 東京農工大学, 工学部, 助教授 (10134834)
黒岩 常祥 東京大学, 理学部, 教授 (50033353)
新田 毅 東京農工大学, 一般教育部, 教授 (00011536)
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Research Abstract |
海藻は学問上のみならず, 産業上も重要であり, バイオマスや新資源として注目されている. しかし, いわゆるニューバイオサイエンスの対象としては注目されていなかった. そのため, 今後基礎と応用とを調和させた新しい海藻研究の展開を生み出すために, これからの研究の動向をさぐることを目的として本研究を行った. まず, 5月に班会議を開いて本年度の活動に関し班員の意見交換を行なった. その方針に従って, 10月に東大海洋研究所附属大槌臨海研究センターでワークショップを行ない,海洋研究所との共催で, 「海産植物の生理と沿岸生態系における役割」と題するシンポジウムを開催した. 11月には, 日本植物学会第52回大会において, シンポジウム「海藻におけるバイオサイエンスの発展」を開いて, 多数の聴衆を得た. さらに, 本報告書提出後になるが, 3月筑波大学下田臨海実験センターにおいて, 2回目のワークショップを計画しており, その中で, 緑藻の生植と光合成及び緑藻のバイオテクノロジーに関する講演も行なわれる予定である. これらのシンポジウムによって, 海藻の生態学ならびに生理・生化学的研究における最新の研究方法やその成果について情報交換を行うことができた. また, 大槌のワークショップでは, 海藻の採集を行ない, 新しい研究材料を入手できた分担者もいる. 下田においても,採集を行なう予定であるが, こうした海藻の採集及び調査は, 各研究分担者にとっては, 今後の研究推進に大いに役立つものと考えられる. ワークショップやシンポジウムを通じて, 基礎的研究だけでなく, 応用的研究を進めるための細胞融合技術なども紹介され, 海藻が今後ニューバイオロジーの材料として注目しうるものであることが明らかとなった. 本研究の成果として, 現在, 礎基又は応用研究で用いられている主な海藻種について, その性状を明らかにした写真集を作製し出版準備中である.
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