Research Project
Grant-in-Aid for General Scientific Research (B)
基礎資料として使用されたのは、ボナーの『アダム・スミス蔵書目録』(2版1932)と水田の『アダム・スミス蔵書目録-ボナー目録補遺および全蔵書のチェック・リスト』(1967)であるが、つぎの四点において、これをはるかにこえる成果をあげることができた。1.所在がわかった蔵書については、全部実物にあたって書誌データをとったこと。これは、ボナーが全然やっていなかったことなので、ボナー目録の大きな修正となった。2.所在不明のものについては、ボナーおよびスミス自信の記録にできるだけ忠実に、実物にあたった(版次・編著:出版地・出版年などによる)。これは、水田目録でもできなかったことである。1967年の水田目録は、ボナーへの追加を主としていたが、この主要な資料は、各図書館の目録であって、実物にあたったのは例外であった。3.蔵書がスミスの著作および手紙・講義で引用または言及したものについては、5ラーズゴウ大学版全集を市有して参照注をつけた。4.蔵書のなかでスミスからの引用あるいはスミスへの言及があるものについては、当該部分を注記した。とくにこの種の注は、同時代のスミス像をしる手がかりとして、これまでにない重要な貢献といえよう。ただし、この報告の段階では、注が完了しているのは、2000点のうち約半分ぶあって、これもなお、タイトルについてNUCと照合する(念のため)必要があるし、こまかい点では再点検の必要もある。そして、あとの半分はさしあたりカードのコピーとして提出し、6月までにワープロ原稿化する予定である。夏休みにアメリカとイギリスで微調整をおこなって、完成原稿をオクスフォード大学出版局にひきわたす予定。
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