フィルダムの地震時における安定性に関する研究(特に動的間隙水圧の挙動について)
Project/Area Number |
62460157
|
Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (B)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
基礎・土質工学
|
Research Institution | Aichi Institute of Technology |
Principal Investigator |
大根 義男 愛知工業大学, 工学部, 教授 (00064931)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奥村 哲夫 愛知工業大学, 工学部, 講師 (70078913)
建部 英博 愛知工業大学, 工学部, 教授 (10064940)
四俵 正俊 愛知工業大学, 工学部, 助教授 (80064947)
成田 国朝 愛知工業大学, 工学部, 助教授 (90064956)
|
Project Period (FY) |
1987 – 1988
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1988)
|
Budget Amount *help |
¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
Fiscal Year 1988: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1987: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
|
Keywords | フィルダム / 地震時応答特性 / 耐震設計 / 動水圧 / 動的間隙水圧 / 模型振動実験 / 振動三軸試験 |
Research Abstract |
本年度は、大型振動台を用いて各種フィルダム模型の振動実験を行い、振動により発生する堤体内の動水圧や動的間隙水圧の発生・蓄積状況に着目しながら、試料内の水圧伝播と間隙水圧の蓄積とし関連性や動水圧に及ぼす粒径やダム型式の影響を議論した。中心コア型ロックフィルダム模型の振動実験では、下流側より上流側の方が大きな応答加速度を示し、破壊も上流側から発生することが判明した。また堤体中に発生する全動水圧(動水圧と動的間隙水圧の和)は表面部が最も大きく、内部に向うにつれ減少するが、コア近傍では再び大きくなることが知れた。このうち動的間隙水圧に着目すると、コア近傍で最大値を示し、加振加速度400galに達すると全動水圧の40%を占めるようになる。更にそのまま20秒間400gal一定に保った場合は68%まで増加し、動的間隙水圧が蓄積されていることが知れた。このような動的間隙水圧の蓄積機構を明らかにするために、水圧伝播測定装置に粒径の異なる砕石を詰めて伝播速度を測定した。この結果、一定距離を水圧が伝播する時間は、5〜10mmの砕石では水だけの場合の13倍、2〜5mm砕石では22倍であり、粒径の小さい砕石ほど見掛上の排水路長が長くなることが知れる。また同材料について透水係数を測定したところ、前者は16.4cm/sec、後者は9.7cm/sec、その比は1.69となり、伝播速度の比とほぼ一致する結果を得た。このように、粒径が小さく排水路長が長くなる場合は、1波の動水圧が消散される前に次の動水圧が伝達されるような形で動的間隙水圧が蓄積されるものと考えられる。コアの傾斜角度と動水圧の関係についてはシアンが一等により示され、傾斜角度90°、75°、60°では動水圧が1:0.89:0.73と順次小さくなることが示されている。しかし砕石を用いたロックフィル模型の振動実験によると、上記の比が1:0.6:0.5となり、シアンが一式より傾斜の影響が大きく現われる結果を得ている。
|
Report
(2 results)
Research Products
(5 results)