異常インスリン"Insulin Wakayama"に関する研究
Project/Area Number |
62480258
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
内分泌・代謝学
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Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
南條 輝志男 和歌山県立医科大学, 第一内科, 助教授 (40164511)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮野 元成 和歌山県立医科大学, 第一内科, 助手 (40166187)
西村 進 和歌山県立医科大学, 第一内科, 助手 (10172694)
近藤 渓 和歌山県立医科大学, 第一内科, 講師 (60137289)
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Project Period (FY) |
1987 – 1988
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1988)
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Budget Amount *help |
¥6,100,000 (Direct Cost: ¥6,100,000)
Fiscal Year 1988: ¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 1987: ¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
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Keywords | 異常インスリン / インスリン・ワカヤマ / 高インスリン血症 / IRI / CPRモル比 / インスリン遺伝子 / インスリン受容体結合能 / インスリン生体内半減期 |
Research Abstract |
1.わが国(大阪・和歌山地域)における本症の頻度調査 本年度検索ずみの健常者1000例、糖尿病症例1000例、計2000例において、異常インスリン血症に特徴的な検査所見である血中IRI/CPRモル比異常高値を伴った高IRI血症例は11例見い出された。これらのうち2例はIRIの測定法(エンザイム法とRIA)によりその測定値が大きく異なり、IRIの測定に影響を及ぼす何らかの因子が血中に存在していることが強く疑われた。また、2例(一卵性双生児姉妹)は黒色表皮腫、無月経、多(剛)毛、肥満を呈する多のう胞卵巣症候群であり、ケルソ過やHPLCによる検索結果は正常インスリンであり、患者赤血球のインスリン受容体結合能は著明に減弱しており、インスリン受容体異常症(A型)として精査中である。残りの7例に関しても現在検索中である。 遺伝子レベルでの検索に関しては、昨年度新たに発見されたInsulin Wakayama血症第一家系の血縁者1例および健常者10名、家族歴を有する糖尿病10名において完了し、現在200例を目標に検体採取中である。 2."Insulin Wakayama(〔Leu^A┣D13〕insulin)"の生理作用の検索 ソマトスタチン注入正常犬において、門脈内に3種類の半合成異常インスリンと正常ヒトインスリンを各々持続注入し、注入中断後の末梢血中IRIの減衰曲線により各インスリンの生体内半減樹(t1/2)を調べると、正常ヒトインスリンの3.6分に比し3種類の半合成異常インスリンは全て著明な延長を示し、中でも〔Leu^A^3〕insulinは35.0分と最も延長していた(〔Leu^B^<25>〕insulinは15.0分、〔Ser^B^<24>〕insulinは24.5分)。 今回の成績および昨年度の成績より、異常インスリン血症例に特徴的な検査所見である血中IRI/CPRモル比の異常高値を伴なった高IRI血症は、異常インスリンの有する著明に減弱した受容体結合能に基づく生体内半減期の延長によることが実証された。
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Report
(2 results)
Research Products
(13 results)