Project/Area Number |
62520018
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Civil law
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Research Institution | Hitotsubashi University |
Principal Investigator |
川村 正幸 一橋大学, 法学部, 教授 (80092625)
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Project Period (FY) |
1987 – 1988
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1988)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1988: ¥300,000 (Direct Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 1987: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 銀行取引 / 貸付取引法 |
Research Abstract |
昭和63年度の研究計画は、前年度に一応まとめた銀行取引法の基礎理論の展開を図り、あわせて銀行貸付取引上の個別的テーマに関する研究を進めることであった。この面では、第一に、従来わが国では十分に研究されてこなかった西ドイツの信用開始契約の理論に関する研究を行った。これに関する主要文献としては、Schoen,G.-D.,Der Krediteroff-nungsvertrag als schuldrechtliche Rahmenverpflichtung,1965;Canaris C.-W. Bankvertragsrecht 2.Aufl.,1981などがあげられる。信用開始契約の具体例は、貸付取引の一種である当座勘定取引、総合口座取引に係る当座貸越契約であるが、本研究の成果として、信用開始契約に関する諸問題は、その継続的取引性に照らして考察されなければならないという点を解明したことがあげられる。第二に、同様に代表的な貸付取引である手形割引に関する西ドイツの重要文献を検討して、研究を進めた。主要文献としては、Helm,H.W.Zur Rechtsnatur des Wechselkont-geschafts WM1967-310、1968-930;Stauder B.ZurRechtsnatur des Wechseldiskontkredits WM1968-562 1968-1238;などがあげられる。この研究に関しては、手形割引の法的性質をめぐる理論的諸問題および、銀行と顧客との取引関係に依拠した理論構成の必要性の解明が成果としてあげられる。また、前年度に引き続き、国内および国外の銀行取引に関する文献・資料を入手することができ、今後の研究に活用できるものと確信している。信用開始契約に関しては、昭和63年度中に論文として研究成果を発表する当初の予定は諸般の事情により見送ったが、研究成果の一部は総合口座取引に関する裁判昭63・10・13の判例評釈(金融・商事判例811号43頁以下)の中で発表している。本研究の成果は、信用開始契約理論も含め手形割引に関する研究として集大成する予定であり、平成元年度中にまとめて発表する計画で準備を進めている。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)