Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1987: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Research Abstract |
わが国では, 現在, 第3次研究所設立ブームが進んでいる. ハイテク, 情報化, 金融化時代を先進国企業として生き延びるために, 企業が積極的に研究開発投資を行っていることの現われである. カネ(資金)には色はないと言われるが, 研究開発投資のようにリストの大きい投資には, 自己資本調達で応える必要がある. このことは, 企業の自己資本調達と負債調達とのエージェンシーコストの差を考慮に入れると, 理論的に説明される(負債にはかなりのエージェンシーコストを伴うので, リスクの大きい投資は, 自己資本調達でまかなうのが望ましい). 実際に, 東京証券取引所株式市場第一部上場の企業について, 研究開発投資と自己資本比率の関係をパイロット的にテストしてみると, 正の相関関係がみられる. その限りでは, 上の理論は正当化される. しかし, 企業は, 同時に, 新製品投資, 海外直接投資など同じくリスクの大きい投資を行っているので, その影響も考慮する必要がある. この点がこの研究の今後の課題である.
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