Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黒川 隆英 鹿児島大学, 教養部, 助教授 (20124852)
山内 一也 鹿児島大学, 教養部, 助教授 (60041787)
西山 昭徳 鹿児島大学, 教養部, 助教授 (20041783)
坪井 昭二 鹿児島大学, 教養部, 教授 (80027375)
酒井 幸吉 鹿児島大学, 教養部, 教授 (20041759)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 1987: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Research Abstract |
代数曲線の整数論は, 1930年代に, 代数関数体の研究として数論の現代的史流のもとで, 重要な側面をなしてきた. 代数曲線とは, 元々代数幾何学の対象としてRiemann以来, 複素関数論の事物としてもまた深い研究があった. この研究課題は, 多方面から追求しかつ総合しようという目的のもとで計画されたものであった. 代数関数体は, その曲線の関数の全体を代数的集合的にみたものである. '20年代から'30年代にかけてのいわゆる「抽象代数」とよばれる代数学の学風のところで, 代数曲線を考えたものである. 代数曲線とは, その名の通り幾何学的なもので一般には最初は複素数の範囲で考えられてきたものである. 代数曲線を, 整数論の中で研究するのは, 定義体を有限体にする場合が特に重要である. すなわち, 有限体を係数とする方程式で定義される代数曲線である. 19世紀後半, DedekindとWeberが着目して以来, 代数的数体と代数曲線は多くの類似点をもつものとして平行的に議論されてきており, 現在でもDedekind環の理論として統一的に整備されている. 類体論という理論は, この類似性による結果である. 定義体が有限体のとき, 類似性が更に深まるが, このときゼータ関数の類似物を考えるのが, '20年代のアルティン以来考えられてきた. リーマンの予想の類似も当然, 研究された. 本来の整数論, つまり代数体の整数論も, 計算機での大型実験を行うことにより本研究で行われた. そのほか, 調和解析, 複素多様体の幾何学, エルゴード理論, 微分幾何学, ポテンシャル論との関わりで研究が各分担者で進められた. 全国の他の大学の研究者との間での, 研究上の問題点での討論, 資料の収集等で非常に多くの利点があった.
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