Research Abstract |
まず基底をもつフレッシュ空間から導かれた複素射影空間上の領域において, レビの問題を肯定的に解き, その結果の応用として次の定理を得た. Eを基底をもつフレッシュ空間又はDFN空間とする. fをE上の階数1の正斉次多重劣調和関数とする. そのとき, E上の指数型整関数uが存在して, f(ξ)=〓 〓 loy 1u(tξ)1/tをみたすものが存在する. 特に核型であればE´上の解析的汎関数Mが存在して, f(ξ)=〓 〓 log 1u(tξ)1/t(ξ∈E=E´)をみたす. これは, E=3の場合には, ルロン, キーゼルマン, マルティニューの indicator定理として知られ, 上の結果はそれの無限次元空間への拡張である. この結果は, 数理解析研究所での研究集会において, 口頭で発表したが論文としては近々まとめる予定である. 次に, Eを核型局所凸空間とし, E(C)をその複素化とする. E上の連続関数をE(C)上の整関数でE上一様近似する問題について大貝聖子教諭(明治学園高), 梶原壤二教授(九大理), 菅原宣子助教授(福工大)と共同で研究し, 次の結果を得た. Eを核型フレッシュ空間でノルムをもつものとする. fをE上あるノルムに関して連続な関数とする. そのとき, fはE(C)上の整関数で一様近似できる. この結果は, E=Cnの場合には, カールマン, シャインバーグらにより, ワイヤストラスの多項式近似定理の拡張として研究されていた. この結果は, 今年の春の学会で発表する予定で, 論文としても, 近々まとめる予定である.
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