三次元数値シュミレーションによる重力波天文学の基礎研究
Project/Area Number |
62540188
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Astronomy
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Research Institution | National Laboratory for High Energy Physics (1988) Kyoto University (1987) |
Principal Investigator |
中村 卓史 高エネルギー物理学研究所, 助教授 (80155837)
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Project Period (FY) |
1987 – 1988
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1988)
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Budget Amount *help |
¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 1988: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | 一般相対論 / 重力波 / 三次元数値シュミレーション / 数値シュミレーション / スーパーコンピューター / テンソル / 重力崩壊 |
Research Abstract |
本年度は、当研究のまとめに入った。まず(1)初期条件に関しては、回転している2つの中性子星が合体をはじめた時のメトリックとExtrinsic Curratureを決定する事を考えた。問題は、コンフォーマル係数ΦとExtrinsic Curratureのlongitudinal Part W^iの4つの量に対する連立の楕円型偏微分方程式を解く事になる。それぞれの量の漸近的振舞を決定したあと、(80)^3程度の平次元格子に対して、ICCG法によって解を求めた。解の精度は2〜3%である事がわかった。したがって、一般相対偏的なコードの初期条件は決定できるようになった。 (2)メトリックの発展に関しては、三次元直角座標を用いて、初期に中心に置いた重力波の波束の時間発展を考えた。用いたメッシュ数は(80)^3で、時間発展方程式の中に束縛方程式をも取り込む新しい方法を開発した。その結果、重力波のエネルギーフラックスに対して、10%程度の精度でシュミレートできる事がわかった。 (3)流体に関しては、LeBlancによる移流項の扱い方を用い衝撃波に対しては、テンソル人工粘性を用いて、ニュートン力学でのシュミレーションを行った。重力ポテンシャルはICCG法で解き(140)^3の直角格子で、2つの中性子星の合体のシュミレーションを行った。重力波の放出に関しては、四重極公式で計算して、1.4M【of sun】の中性子量の合体の場合、静止エネルギーの1%以上が重力波で放出される事がわかった。これは、今までのどんな評価よりも大きい。 (4)(1)、(2)、(3)をいっしょにすると、最終的な三次元コードが完成するがそれは、今後の課題である。
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)