高エネルギー原子核-原子核相互作用における大多量度現象の研究
Project/Area Number |
62540207
|
Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
核・宇宙線・素粒子
|
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
嶽 鐘二 神戸大学, 理学部, 助手 (80030774)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮村 修 大阪大学, 基礎工学部, 助手 (80029511)
尾田 汎史 神戸大学, 理学部, 助手 (00030768)
|
Project Period (FY) |
1987
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1987)
|
Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1987: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
|
Keywords | 大多量度現象 / 高エネルギー原子核-原子核相互作用 / 高密度核物質 |
Research Abstract |
本補助金で購入した顕微鏡及び既に購入していたマイクロコンピュータを組み合わせることによって, 原子核乾板解析装置を完成させることが出来た. この装置を使用することによって, 作年までに米国ナサ及びオーストラリアの気球基地から飛揚させた日米共同エマルション実験(JACEE)並びに欧州セルンでの酸素原子核ビーム(60GeV/核子及び200GeV/核子)のエマルション照射実験の測定及び解析を半自動化することに成功し, 従来の5倍以上の早さで行うことが出来るようになった. このセルンの加速器によるカウンターデータでは従来通り, 単なる重ね合わせで説明出来るものがほとんどである. 我々の解析では多重度が300を越える事例が5例見つかっており, この様な事例でも重ね合わせだけで理解可能かどうか更に深く検討中である. この結果は近く欧文雑誌に投稿の予定である. 今年度も本補助金で購入した原子核乾板用乳剤によって新しく作製したエマルション・チェンバーに同じくセルンの硫黄原子核ビーム(200GeV/核子)を照射する実験を昨年10月に行った. 11月初めには原子核乾板の現像を行い, その後, 初期解析をこの原子核乾板解析装置の使用によって予定よりも10日も早く12月初旬に完了した. 現在, 更に進んだ測定及び解析を行いつつある. この場合(硫黄原子ビーム)における多重度が500を越える事例も見つかっており高密度核物質及び高エネルギー密度の存在を裏書しているので非常に興味が持てる. エマルションによる我々の実験は位置の決定精度が非常に良く1μmの分解能があるので, これまでにJACEE実験で1000個以上の多重度を持つ事例についても解析可能であることを示してきている. これはカウンター実験の弱点を補う意味で相補的なデータを得ることになる.
|
Report
(1 results)
Research Products
(2 results)