Project/Area Number |
62540281
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
物理学一般
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
斉官 清四郎 大阪大学, 理学部, 助教授 (80011162)
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Project Period (FY) |
1987
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1987)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 1987: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | フォトケミカルホールバーニング / フォトンエコー / ポリマーにドープした色素 |
Research Abstract |
非晶質系, 特にポリマーにドープした色素, におけ位相緩和の研究を行った. この研究を進める上で新しい測定方法を開発する必要があった. ホールバーニング分光においては, 空間変調法という極めて感度の高い方法を開発し, 又フォトンエコー分光においては, ヘテロダイン型蓄積フォトンエコーを使って40フェムト秒の時間分解能を得ることができた. 特に後者においては, コーリエ変換非線型分光法という新しいサイト選択分光法を実現することができた. この方法では極めてスペクトル幅の広いレーザーを使用するため, ホールバーニングの影響が少なく, 広い波長範囲のサイトスペクトルを得ることができる. この方法を使い電子格子相互作用のポリマー依存性を詳細に調べた. その結果, ポリマーが分子量の大きな側鎖を持つ場合, フォノンサイドバンドの寄与が強くなることが判った. この結果の解釈としては, 色素の励起状態の波動関数の広がりが側鎖の大きさと同程度の時電子格子相互作用が最も強くなると考えられる. 側鎖の秤動がこの相互作用の原因になっている可能性がある. この結果の延長として, 側鎖のないポリエチレンでの実験が興味あるところである. ファトンエコーの測定では, 種々の量子ビートが観測され, ビートを与える準位の同定も行うことができた. この量子ビートは, 70k以上の温度で消失することから, 高温ではエネルギー準位の幅が急速に拡がることが判った. 理論的解析より蓄積フォトンエコーでは過渡的な二光子過程の信号は検出されないこと. すなわちサブレベルコヒーレンスによる信号は寄与しないことが判った. これは過渡的ポンプ・プローグ分光法が, 二光子過程の信仰を与えることと対照的であり, 基底状態に対する準位の幅を決める上では前者の分光法がより有効である.
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)