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分子内電荷移動型化合物の励起状態における動的挙重の解明

Research Project

Project/Area Number 62540326
Research Category

Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)

Allocation TypeSingle-year Grants
Research Field 物理化学一般
Research InstitutionShizuoka University

Principal Investigator

相原 惇一  静岡大学, 理学部, 助教授 (40001838)

Project Period (FY) 1987
Project Status Completed (Fiscal Year 1987)
Budget Amount *help
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 1987: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Keywords分子内電荷移動型化合物 / 分子内電荷移動遷移 / TICT状態 / 蛍光スペクトル / 電子状態
Research Abstract

p-(N,N-ジメチルアミノ)ベンゾニトリル(I)など, いくつかの化合物は, 極性溶媒中で光を吸収すると, ねじれた分子内電荷移動状態(TICT状態)を発現し, 蛍光スペクトルには, 通常の蛍光の他に, 低波数側に新たな蛍光が現れる. 我々の研究室では, 長らく典型的な分子内電荷移動型化合物の合成と電子状態の研究を行ってきた. そこでまず, これまでに合成した物質の中に, Iと同じように, 2重の蛍光を発するものがあるかどうかを調べた. しかしながら, 一連の2,2-ジシアノビニル置換芳香族化合物, 2-ニトロビニル置換芳香族化合物, 2-(アリールメチレン)-1, 3-インダンジオン類など, 典型的な分子内電荷移動化合物の中には, TICT状態を発現し, 2重の蛍光を発するものは見られなかった.
次に, N-(p-シアノフェニル)アザー15-クラウンー5(II)およびN-(p-ホルミルフェニル)アザー15-クラウンー5(III)の合成を行い, 蛍光スペクトルを調べたところ, いずれも大きなクラウン環を持っているにもかかわらず, TICT状態を発現し, 2重の蛍光を発することがわかった. これらのクラウン化合物は, 電子供与基側で金属イオンに配位するので, その配位は分子内電荷移動状態を不安定にすることが予想される. II, IIIとも, 金属イオンに配位するのが困難で, 大過剰の塩を加えないと, 大部分の分子を配位させることはできなかった. 金属イオンに配位した分子は, 一般に蛍光の量子収率が減少したが, 意外なことに, TICT状態の発現を阻止することはなかった.
クラウン環を持たないIに大過剰の金属塩を加えると, 吸収スペクトルはほとんど変化しないにもかかわらず, 全体的な蛍光の量子収率は減少した. チオシアン酸塩には, あきらかに消光効果がある. この消光の原因については, 現在求明中である.

Report

(1 results)
  • 1987 Annual Research Report

URL: 

Published: 1987-04-01   Modified: 2016-04-21  

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