固定化金属サブカルボニル種の化学反応性と高機能性表面の分子設計
Project/Area Number |
62540334
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
物理化学一般
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
岡本 康昭 大阪大学, 基礎工学部, 助手 (80029553)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今中 利信 大阪大学, 基礎工学部, 教授 (30029417)
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Project Period (FY) |
1987
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1987)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1987: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | モリブデンカルボニル / ゼオライト / 硫化モリブデン触媒 / ジエンの水素化 / オレフィンの異性化 / 水素化脱硫酸触媒 / クロムカルボニル |
Research Abstract |
まずゼオライト空孔内に補捉されたMo(CD)_6及びその部分でつカルボニル化により得られるサブカルボニル種の熱安定性、組成、およびその触媒特性を質量分析法、昇温分解法、IR、XPSを用いて明らかにした。引き続きサブカルボニル種とH_2Sとの反応性利用してゼオライト空孔内およびアルミナ表面に高分数、高触媒活性を示す硫化モリブデン種の分子設計に成功した。又、Cr(CO)_6/ゼオライト系についても同様に検討した。以下に主要な結果、結論をまとめた。1.Mo(CO)_6のサブカルボニル種への分解のし易さはゼオライトの塩基強度の増大とともに増大した。塩基強度はXPSによるO/Sの結合エネルギ-より求めた。2.サブカルボニル種の組成は^<13>COを用いた昇温分解法によりMo(CO)_3と決定した。これはIR法によっても確認された。3.Mo(CO)_3の熱安定性は、Mo(CO)_6とは逆にゼオライトの塩基強度の増大とともに増大する。この安定性はゼオライト格子酸素からMo(CO)_<3への電子対供与の増大によるものであることがIR、XPSにより明らかとなった。4.Mo(CO)_<3>/ゼオライトはブタジエンの水素化において高選択的かつ高活性にシス-2-ブテン(96〜98%)を与えることがはじめて見出された。5.その活性はゼオライトの格子酸素の塩基強度に大きく依存し、塩基強度の一番小さなLiYゼオライトが最高の成績を与えることがわかた。6.ゼオライトに補捉されたMo(CO)_<3>はH_<2>Sと室温で反応し、Mo(CO)_<3>/(SH)を与えることがIR、XPS、昇温分解法等により明らかとなった。7.Mo(CO)_<3>/(SH)の分解あるいは、Mo(CO)_<3>とH_2>Sの100°Cでの反応により生成する硫化モリブデン種は、NO粘着法により非常に高分散されており、ジェン類の部分水素化反応や、チオフェンの水素化脱硫反応に高活性を示すことを明らかにした。以上Mo(CO)_6>/ゼオライト系を中心にそのサブカルボニル種の化学反応性と高機能性表面の分子設計の分子設計の可能性を示した。現在他の金属カルボニルについて検討中である。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)